寒中ジンギスカン

2019年2月28日 | izumi | イエローデータデザイン日記, 碧の座物語

◼︎ジェットヒーターから離れられない

支笏湖の碧の座の分科会です。ロビーの土壁もすっかりできあがって、久住さんとそのしじみの入った土壁を見て回ります。本当に青年のような純粋な心をもった方です。足場はあるものの、この新しい技法でできあがった土壁に名前をつけようと言われます。版築でもなく、なんといったらいいのか。。その名前をつける資格はこれを考えた人にあるんだよと言われます。星を発見した人みたいです。

次お会いするときまで考えておきます。

今日の午後、一旦おかえりになるそうです。ふと帰り際に見かけた久住さんはしじみ壁に丁寧にペーパーをかけていました。こうすると女の人の服が引っかからないかね。本当に左官が大好きな方です。そして仕事が好きです。懸命という言葉がこの方には似合います。

久住さんを見送ったあとは、再び細かな打ち合わせ。そして夜は寒中ジンギスカンです。
えっこれは何かの間違いかと思いたくなります。だれもがこれは本当にやるんですかと聞きます。こんな雪の中で。

雪のとなりで寒中ジンギスカンは実施されました。でもそのお肉は柔らかく美味しかったです。でもジェットヒーターからは離れられません。お決まりように夜半まで、大騒ぎは続きました。工事の緊迫感から少し離れられた時間でした。

岡部泉

吹雪の中で

2019年2月26日 | izumi | イエローデータデザイン日記

◼︎阿寒湖から支笏湖へ

夕方には雪が降り始め吹雪になりました。その中、阿寒湖から支笏湖へ向かいます。北海道は大きいです。約4〜5時間くらいかかるのでしょうか。打ち合わせが押してしまって、楽しみにしていた千歳での中華料理店での食事会も消えてなくなりました。到着するのは夜中です。

吹雪のホワイトアウトです。高速が動いているだけよかったです。途中でおにぎりを買って、あとはうとうとしながら向かいます。
北海道はこんなに白い。東京はもう春の陽気だというのに。

岡部泉

新プロジェクト

2019年2月25日 | izumi | イエローデータデザイン日記

◼︎まだ支笏湖終わってないけど

今日は、阿寒湖で新プロジェクトの打ち合わせです。昨日も遅かったので朝から疲れています。打ち合わせは11時から始まります。今年の新しいプロジェクトです。昨年から進めていましたが、1年延期になった案件です。それはそれで良いのですが、昨年基本設計は終わっています。こうして時間ができると嫌な予感がします。まだいいか、、もっと考えようということになってどんどんと変わっていく可能性があるのです。
そうすると、またやり直しです。ううう、、いやな予感。

その予感は的中。やっぱり広い方がいいよね、、とオーナーの言葉。客室も建物が大きくなりました。えっ土台から、、全部書き直しです。

岡部泉

土日

2019年2月24日 | izumi | イエローデータデザイン日記

◼︎土日だけ東京

最近は土日だけ東京にいます。あとは出張ばかりの旅カラスです。しかし土日だからといって休んでいるわけではありません。面接やらみんなの仕事を見たり、設計の仕事をしたり、、、一年中休みなしです。一番の心配ごとはみんなに渡すバトンプロジェクトの経過です。うまくいくように祈るばかりです。今日は新しいリーダーの二人とうちあわせです。とても優秀なリーダーが来てくれました。がんばれ、若者たち。

岡部泉

富山

2019年2月22日 | izumi | イエローデータデザイン日記, 碧の座物語

◼︎富山は文化にあふれていた

富山を訪ねるのは10何年ぶりです。以前は漆や陶器の仕事をしていたので、北陸は第二のふるさとかとおもうほど行き来していました。

久しぶりの北陸は初めての北陸新幹線で行きます。二時間ほどで富山に到着。今は寒ブリがおいしいのだろうな。いやいや、今日は遊びではなく北海道の碧の座の器を選びにきたのです。しかし、いつもと違う仕事なので、緊張感もなくどことなく気楽です。

陶芸家さんの工房を訪ねていると、偶然、富山でも有名な日本酒蔵の社長にお会いしました。その社長さんの案内についていくと、なんというかスケールの大きな町つくりでした。このあたりは船問屋を中心に古い町家が並ぶ情緒ある地域です。その町に住む陶芸家さんやシエフ、ブルワーさんのために私財を投じて町家を改装しています。美しい町とともにその町が続くための文化や担い手を同時に育てているのです。
このようなことは、さすがに自社の仕事が回ってこそだと思いますが、その志に頭が下がります。

陶芸家さんや木工作家さんにすすめられ、リゾートホテルの中にあるレヴォというレストランに行きます。そこは彼らの作品とその日本酒が楽しめます。それだけなく料理も単なる地域郷土料理ではなくとても洗練されたものでした。丁寧に食材を扱い丁寧に味を確かめている、その丹念な料理にとても好感が持てます。

こういうことをちゃんとしなくてはと、改めて自分の仕事を振り返ります。そのためには余裕も必要なんです。こんなにバタバタしていたら、よくよく考える時間も悩む時間もありません。今の私には無理です。
いつかそんな時も来るでしょう。その時は何もかもにこだわっていい空間を作ってみたいです。

岡部泉

余震

2019年2月21日 | izumi | イエローデータデザイン日記, 碧の座物語

◼︎なんと、胆振地域に地震

富山の器巡りからホテルに戻ると、現場からラインが入っていました。地震がきたけどみんな無事という報告でした。昨日帰り際に、もし今地震がきたらしじみ入りの土壁困るねって話したいたところです。
建物も土壁も無事だったようです。ほっとしました。無事完成を願うと同時にもう余震はいらないと思うのでした。

岡部泉

碧の座工事会議3

2019年2月20日 | izumi | イエローデータデザイン日記, 碧の座物語

◼︎いよいよ手も出せなくなる

ゼネコンさんにお願いできることはもう何もなくなります。あとはひたすらつくるだけなのです。私は家具を選んだり、オブジェを作ったり、器を考えたり、、細かなことを詰めていかなければなりません。

責任というものがなかったら、とっくにここから逃げ出していると思うな。いつか終わると思うことですが、その道は遠く険しい。だいたい、何でも一人でやるというのがおかしい。。。
明日は富山に行きます。今回の料理に合う器を作家さんにお願いしにいきます。

岡部泉

碧の座工事会議2

2019年2月19日 | izumi | イエローデータデザイン日記, 碧の座物語

◼︎さすがもう頭が痛い

待ったなしとはこのこと。やることだらけなのは当然ですが、もう考える時間もなくなりました。これじゃないと思うのですが、悩む時間もリミットです。あと必要なことは諦めです。

良くならないとすごくストレスです。それでももう少し悩みたい、粘りたい、、そう思うともう頭が痛い。

岡部泉

碧の座工事会議1

2019年2月18日 | izumi | イエローデータデザイン日記, 碧の座物語

◼︎しじみ入れ始まる

ロビーの土壁はこの地の古代の地層を表現するために天井から徐々に薄茶、赤茶、黄茶、こげ茶、黒など地層色の土を重ねて塗っていきます。かつでの縄文人の豊かな生活を連想させるようなしじみを大量に入れ込みます。しじみは北海道の味噌醤油屋さんが出汁になったしじみを大量に使います。

一体何個入れ込むんだろうと思います。細い足場に左官やさんが並んで座り一つ一つ入れています。電線に止まったすずめのようです。巨匠の久住さんも手際よく入れ込んでいきます。私もそのとなりでしじみを入れます。こういう黙々とした仕事は心が落ち着きます。

こんもりとしたしじみを一番上の足場から眺めてみます。この足場が取れたら見れない光景です。しじみが土壁の空に浮かぶ雲のようにも見えます。久住さんが、この土壁の工法に名前つけようよと言います。この名前をつける権利はこの土壁を考えた人にあるけんと言います。

そうか、、なんて名前にしよう。土を積んでできた土壁です。なおかつ立体的です。この土壁が完成するまでに考えておこう。
またこんな仕事したいですねと久住さんと話します。やはり面白い仕事がいいです。わくわくする仕事がいいです。

あとはこの土壁とほかのものとのバランスを取るのが私の仕事です。
いよいよ緊張の時が始まります。

岡部泉

働きやすい水産加工場

2019年2月14日 | izumi | ソウルオブ東北

◼︎約5年に渡ったプロジェクト

東日本大震災から今年で8年経ちます。

震災当初から災害にあった水産加工場を回ってきました。今日は岩手県の広域沿岸振興局の仕事で5年に渡った水産加工場の働きやすい水産加工場プロジェクトの最終セミナーです。これまでのヒアリングを含めた改善方法をお話しします。

主に3つの改善ポイントが挙げられます。
一つは、労働環境の改善です。水産加工場は水産物を扱うので暖かな環境ではありません。女性にとって冷えはとても辛いものです。せめてや休憩室や廊下を暖かくする改善をしました。費用をかけない改善として、床に断熱材を入れただけですが、コンクリート直の床に比べ数段冷たくなくなりました。水産加工場の女性たちも高年齢化が進んでいますので、低めの椅子を用意しました。休憩時間はお昼の1時間と3時の15分ですが、その時間の居心地がとても大事なのです。津波で流されてしまい、加工場を新しくしたはずなのに工場というものは機能性を重視していて、どこか冷たく寂しい気がします。女性目線で工場をつくる設計士がいたら少しは温かなものになったかもしれません。また、女性には高すぎて使いづらい棚の改良など細かなところに気を配りみなさんと相談しながら改善をしてきました。

2つめは、働く人同士のコミュニケーション改善です。どの会社でも組織でも同様に、お互いのコミュニケーションはとても難しいものです。なんといっても世代間の感性の違いは、ここ東北でも東京でも同じです。若い子はせっかくのお昼は車の中であっても一人で自由に過ごしたい、しかし熟年者はそれを勝手と受け取る。そんなことが働きづらい職場になってしまうのです。狭い休憩所だから居場所を見つけられない。動物にも木陰や水場が必要なようにいろんな場が人間にも必要です。水産加工場のまわりにもしカフェがたくさんあったらもっと息抜きできるのではと思います。しかし、ここは沿岸。そうもいきません。コミュニケーションの問題は、永遠の問題です。少しでも相手のことをわかってあげることが積極的な解決方法で、もっとクールに考えるのであればそれぞれが干渉しないことです。もともと効率重視の水産加工場ですので、逆に新しい職場になるかもしれません。

3つめは、リーダーサポートです。この場合のリーダーとは工場長であったり班長さんです。リーダーとは、生産管理だけでなく、人間関係の緩衝材にもならなくてはなりません。いろんな考えを持つ人たちに配慮するというとても難しい立場です。しかし、そんなことができる人がいるでしょうか。私が知る工場長は、毎日毎日、納品や管理や営業まで、人手不足な中複数の役をこなしています。こんな状況の加工場はとても多いはずです。リーダーは本当に大変です。辛いのです。そんなリーダーをサポートする仕組みがあれば、もっといい環境になると思うのです。リーダーサポートからリーダー育成へとつながり、いいコミュニケーションが生まれ、人材が集まり、加工場は次の手を打てるようになるのだと思います。

今回で、このプロジェクトは終了しましたが、我が社のことも同様に考えるきっかけにもなりました。働きやすく経済性のある会社をつくるためにすべきこと、それは各社それぞれですが、責任とともに尊重であると思いました。これからも沿岸の加工場が繁栄することを祈ります。

岡部泉