いわての浜のくらし

2016年11月6日 | izumi | イエローデータデザイン日記, ソウルオブ東北

■漁師って楽しいということ

今日は、海洋大学で、「まるごといわて浜の魅力イベント」が開催されました。いわての浜のくらしを紹介しつつ、担い手を募集したいという試みです。いつもお世話になっている岩手の沿岸広域振興局の方々がこのイベントを主催しています。案内を頂いたのでお邪魔しました。

丁度、ディスカッションの時間に間に合いました。復興支援で大槌に訪れた人がそのまま漁師になっていました。東京の方です。また、鎌倉に住んでいたのにやはり海が好きで釜石で漁師になった人、親がもともと漁師で、震災を機にUターンした方、皆さんまだ若い担い手です。それぞれが浜のくらしの魅力を語ってくれました。

まずどうして漁師がいいのか、それは浜の飯がまずうまい。その飯のうまさが原動力だと言います。魚がうまいのはわかっていたけどワカメってこんなにうまいんだと思ったといいます。そうでしょう。私も毎日岩手のわかめ食べています。わかめについては相当語れる自信があります。そして、漁師は魚だけじゃない、山に入って山菜とったり、松茸とったりと海と山のくらしを両方楽しめる、それも山の近い三陸ならではのことです。この松茸とりが結構な売上になったりするそうです。

そうなんですよね。三陸は松茸結構採れるのです。私もこんなにじたばたしていなければ、、、田野畑の松茸穫りに誘われていたのに、、今年は秋の王様を穫りのがしているのです。来年こそはと思っていました。

漁師になるきっかけは、突きん棒という銛でマグロのような大きな魚を突くのを見た時、カッコイイと思ったことからだそうです。三陸は、深みのある湾ゆえに意外と大きな魚の寄り付きもある地域です。そうだろうな、目に浮かびます。老人と海みたいなガチな戦いが、このリアル感の無くなった現代においてすごくカッコイイのだと思います。

そして、漁師になって嫌だったことという問いには、寒さは慣れてくるけれど、はえ縄漁で、ご飯も食べる暇がないほど魚を取り続けることがあるそうです。その時間は20時間くらいになることもあるとのこと、がしかし、ご年配の漁師さんは「おれは60時間くらい操業したことあるんだ」とか言われてへなちょこ扱いされることが嫌だなと思うとのこと。これはあるあるです。大概年上の人はどんな時代でもあっても俺の若い頃はと言うのです。それはどの職業も同じです。(少し私も耳が痛い話です)

それともう一つ大事なこと。それは若い女の子がいなくて結婚の可能性がとても低いこと。お見合い合戦でもしないと次の世代に移れません。次は女の子が漁師を好きになるような対策が必要です。これはまちづくりも一緒に考えないといけないように思えます。子供や女性が生きやすいまちって大事なんだと思います。

あとは、船や漁具が高いこと。揃えると数千万かかるそうです。そして新座ものは、中古を手に入れたくとも人脈がなくて大変だということ。まず操業のためのインフラは、県にも何とかしてほしいものだ、そうでなければ着業も難しいと言うことでした。レンタルの仕組みがあればいいなと思いました。誰でも参加できる仕組みがないとなかなか担い手育成は難しいし、持続はもっと大変です。あとは自然相手のことなので共済の仕組みも大事だそうです。

あと面白い話がありました。ほや漁の時にえらこ(多毛綱ケヤリ科の環形動物)というやつに刺されると納豆アレルギーになってしまったそうです。あんなに納豆食べていたのに、納豆が食べれなくなるなんて、、、そしてこれは研究対象になったそうです。ふと見るとその方の腕はアレルギーの湿疹で赤くなっていました。

と言いつつも、漁師がいいのは生涯現役でいられることだそうです。仕事も趣味に近く頑張れば頑張っただけ収入もあるし、やりがいがあるのがやはり魅力だそうです。少し私の仕事とも似ています。でもきっと自然は怖い時もありますが、その中に身を投じていることが最もな魅力なのだと思います。自然と人間のリアルな原点がここにあるのだと思います。

自然の中で、一日しっかり働いて、浜のおすそわけ文化があって、美味しい飯や酒にありつける。シンプルで刺激のあるくらしが浜のくらしなのだと思いました。だから飽きずに年をとってもチャレンジし続けられる人がいるのだと思います。

また、私も船に乗せてもらおう。邪魔しないようにと言われたり、気持ちも悪くなる時がありますが、確かに海の風は何かを吹っ切る力があります。

若者たちが、皆で協力して新しい漁師の魅力を伝えていってほしいと思います。

岡部泉