民芸再び

2015年1月10日 | izumi | イエローデータデザイン日記, 風流生活日記

■柳宗悦さんを尊敬して

私の工芸好きは、大学生のころに柳宗悦さんの本に出会ってさらに深まりました。そのころは仏教の勉強もしていて、自己意識から離れたものを最高のものとしていました。その先に民芸がありました。作家という自己表現のものではなく、道具としての工芸、民芸。その中にある自己を超えた用の美がたまらなく愛おしく思えました。

そんなことから、現代美術から何となく離れていきました。アーティストになるよりも、美術を目指したなら、せめて、社会の役に立つデザイナーの道を進もうと決めるに至ったのも、そんな民芸への思いからだったように思います。

ここ二三年、再び、民芸のブームがきているように思います。しかし、現実はその民芸は受け継がれることが難しく、個人作家さんがそれ風に仕上げていることが多いように思います。

藁を編んで袋を作っても、竹を編んでかごを作っても、ひたすら土をこねて壷を作っても、なかなか今の暮らしには用をなしません。

そこで今時は、私も生業をしていますが、ブランディングとやら行われるのです。しかし、そこに意図的なものがない用の美が完成するのはとても難しいのです。用の美は、数多くひたすら作ることで、無駄なものが削ぎ取られ、必然的な美が生まれることを良しとしているからです。

民芸のこころを受け継ぐのが風流生活です。今年は風流生活の再スタートです。東北も少し落ち着き始め、ようやく風流生活のことを考えられる時がきました。今年は日本の民芸、工芸のこころの旅に出ます。

岡部泉