葉室麟 秋霜

2019年8月11日 | izumi | イエローデータデザイン日記

◼︎夏の暑い日差しの中で厳しい寒さの秋霜

今日はみんなお休みですので、なんとなくゆっくりしています。夜半に小説を読むのですが、今日は昼下がりに近くのカフェのデッキで読みます。やや、いつもより気温は下がったものの木陰でもじわっと汗が滲みます。

そんな日に「秋霜」なんて季節違いじゃないかと思いますが、どんどんと読みふけっていきます。ザクッと言ってしまうのは不謹慎ですが、様々な不幸な因縁があったとしても、最後は我が心のままに向き合えば人も自己も許しを得て素直に生きていける。秋霜、厳しい寒さをいい修行をいい、何かを悟り、やがて春風に包まれていく、、そんなことを示唆するタイトルなんですね。最後は、労を尽くして安らぎが訪れて、良かった、、と感涙。読み終わった時は夏の夕刻、ギラッとした太陽は翳り、すぅと一筋の爽風が通って行きました。

そんなお話なのですが、なんと言ってもただぼんやりと好き勝手にわがまま放題に生きているばかりでは、その境地には至りません。我が身を律し、物の本質を見極め、つまり道を見つめる人だからこそのお話。読み終わると必ず思うのですが、現代人には理解しづらい心情が描かれていると思うのでした。ああ、、まだこの良さがわかってよかった。

岡部泉