始まって終わる

2019年4月29日 | izumi | イエローデータデザイン日記

■洞爺湖案件は里子に

連休中に新しい案件である洞爺湖の旅館の図面を完成させなくてはなりません。既存棟の改修と新築棟を作ります。全部で50室ほどの案件です。テーマは、緑との共生です。建物の中にも緑があふれています。北の国であっても一年中緑とともにあります。人が暮らしやすい空間は緑も暮らしやすいという室内気候をつくりだします。テーマとしてはとても面白いものになりました。

来週、ゼネコンさんに向けた現場説明会があります。それで図面つくりに励んでいます。

私の役割は、施設のコンセプトをつくり、ゾーニングを何度も書き直して決め、全体平面図をつくり、外観図をつくり、ランドスケープのアイデァを出し、内装図面をつくり、、、というようになんでもかんでもです。ここまでくるのにちょうど一年あまり。碧の座と同時進行していました。土地が大きくひろがったり、いろんなことがありました。

今回の案件は、残念ながら基本設計までの契約で、最後まで面倒みることはありません。

苦労して沢山書いてきましたが、あとは設計会社にバトンを渡します。はじめて、自分の手から離れる物件となりました。始まったのにこれで終わりです。

せっかく生み出した子をまだ幼いというのに里子に出すそんな気分です。こんな子に育って欲しいなと思いながら基本図面を書いているのです。ちょっと私、おかしな人になっています。。

現場で、ああでもないこうでもないといいながら、そのうち建物に人格ができてきて面白い子に育っていく、それが私の建築の育て方です。

しかし、今回は育てる役割がなくなったので、現場好きの私としては、なんだか悲しい気持ちになります。しかし、骨格は作ったのであとは設計会社という里親にお任せします。
成長したこの子に会えるのは再来年の今頃です。どんな子に育つんだろう。

岡部泉