成人式

2019年1月14日 | izumi | イエローデータデザイン日記

◼︎利他を思う

今日は成人式のようです。表で晴れ着を着た女の子とその親子さんに出会いました。私は、社会派として世界には悲惨なベトナム戦争で苦しんでいる人がいるのに、なんで振袖なんか着てチャラチャラ浮かれていられるんだと思っていました。

そんなことで成人式にも出ず、晴れ着も着ず、写真も撮らず。母が有名な作家に頼んで仕立ててくれた赤い椿の加賀友禅の着物は、今も私の部屋で、誰にも袖を通してもらえず眠っています。

表で会った仲良しの親子を見て、母もこんな生意気な娘で気の毒だったなと思いました。普通に母娘として成人式を祝いたかっただろうにと思いました。20年も育てるって大変なことです。成人式とは子供たちのお祝いではなく育ててくれた親への感謝の気持ちを伝える儀式だったのです。

こんな日に梅原猛さんがなくなった。また一人、日本を見守る哲学者を失いました。これからの日本をどう考えるのか、成人式の日にふさわしい課題です。梅原氏は、欲望人が増えていっては未来はない、どんなに孤立しても正しいと思うことを言い続ける、政治には思想と正義感が必要だ、そんな言葉を絶えず語ってくれていました。私の尊敬する哲学者です。

日本の美学は、利他です。自分のことよりも他を重んじ大切にするという考えです。梅原氏は、この美学を哲学として社会に向かって筋を通した偉人です。今の日本にこの利他という考え方が薄くなってしまっているように思えます。利他という言葉を今年の成人に送りたいと思うくらいです。

梅原猛氏に、心よりご冥福をお祈りします。利他のある日本への祈りも捧げます。

岡部泉