岩手山

2018年11月30日 | izumi | イエローデータデザイン日記

◼︎山に寄せる思い

私は山がとても好きです。東北の支援活動で岩手県を訪れることが多くなりました。今日も沿岸に向かいます。盛岡に着くと北上川の向こうに岩手山が見えます。岩手はやはり岩手山でできていると思うのです。どの地域にも代表的な山があります。

私が小学校に住んでいた家は玄関開けると富士山という立地でした。毎日朝に夕に富士山を観察していたことを思い出します。朝は日の出の位置を毎朝確認していました。どうして山にはそれだけの思いがこもるのでしょうか。

自分の存在よりもはるか向こうにあって、遠い時代からそびえる山。超えられないものがそこにあると思うのです。私は登山家ではありませんが、山に登るといつも思うのは、人はここでは生きられないんだ、人と山が住む場所はちがうんだと思います。神聖な山には俗人は住めないんだと思うのです。

若い時にネパールのヒマラヤに近い山に登ったことがあります。目指した山にはヨギ二という神様に近い役割をする人が住んでいました。おとぎ話みたいに思いますが、その人はお祈りをしながら私の額に赤い塗料をつけてくれました。その赤い点の意味はわかりませんでしたが、とても神聖な儀式に思えました。しかし、この山には選ばれた人にしか住むことを許さないんだと思いました。

俗人は旅人として山を訪れるしかありません。それでも山は期待以上の成果をくれます。だからまた人は山に登りたくなるのだと思います。

遠くに雪をたたえた岩手山。ここに住む人たちはこの山の形を拠り所にして、どこか救われているのだと思うのです。

岡部泉