デザインって

2019年1月17日 | izumi | イエローデータデザイン日記

◼︎ひょっとしてデザインって見えないもの?

優れたデザインは沢山あります。素晴らしいデザイナーは沢山います。

しかし、デザインとは見えるものではないのではと思うのです。もちろんデザインは形として視覚として残るものでもあります。
私は特別すごいデザインをするわけでもありません。取り立てて一流とは言えません。
デザインとは、デザイナーとは一体なんだろうって思います。

私が考えるデザインとは、形はあるけれど形でないもの、それは繋ぐためのバトンなのではと思います。繋ぐものとはもちろん人と人、人ともの、人とこと、そして人と地域、人と時代、そして人と経済。それらを考え合わせると単に美しいデザインではないのです。デザインを作る時に費やす時間や人との会話、そしてそれらが生み出す信頼。そして成果。成果とは売上であったり持続的な経済効果だったりします。

デザインはおそらく一人では成立していないということがわかってきました。デザインは自分の好きでやれることではなく共同作業で生まれることなのだと思います。デザインにはクリエィティビティが必要ではありますが、それも客観的な視点があって生まれるものであること。それがアートと異なるところです。

デザインは目に見えるものでもありますが、目では見えない人と人、人ともの、人とこと、人と時間の関係性をつくっていると自覚するこの頃です。

岡部泉

うめひびき

2019年1月16日 | izumi | イエローデータデザイン日記, 奥日田温泉 うめひびき

◼︎いい旅館になった

今日は一昨年11月にオープンした大分日田市にある奥日田温泉うめひびきを運営するおおやま夢工房の社長さんがいらっしゃいました。今年度にやるべきことを打ち合わせします。私がデザインしたJR九州さんの宿は花べっぷに続き二つ目です。

奥日田というだけあって山奥です。梅の里なので、梅づくしの宿というコンセプトを作りました。こんな山奥で大丈夫かなと思いつつ、この地域のランドマークになりたいと思って作りました。そんな心配から1年と少し、今は稼働率80%を超える旅館となりました。本当にホッとしました。こういう時に役割が果たせたなと嬉しく思います。

まだまだ課題はありますが、こうして今もいいおつきあいができることを幸せに思います。私の仕事は、やはり成功してこそなのです。仕事をお願いしてくれたら、どうにかして成功してもらいたいと思うのです。そうでなければ、単なる好きなデザインをやっているだけの人になってしまいます。デザインとは新しい価値をつくりながらも継続できる一歩を踏み出せるステップなのです。

あのベンガラで作った梅干しの色した土壁はどうなっただろうと心配していたら、ゼネコンの所長さんM氏から、新年のご挨拶と一緒にあの梅干し色の壁の画像が送られてきました。「今でもとても綺麗です」と書かれていました。よかった。日田の左官の原田さんの力量があってこそのこの梅干し壁。いい仕事してくれました。
ひとつひとつ、旅館という案件が大切です。その度に面白く難しい場面がありますが、お客様が沢山来てくれてこその旅館です。それが実現できてようやくデザインをさせてもらって良かったと思えます。うめひびき、いい旅館になりました。

岡部泉

会社と仕事と

2019年1月15日 | izumi | イエローデータデザイン日記

◼︎社員に育てられる。。

最近は、仕事がきゅうきゅうで辛いこともありますが、嬉しいこともあります。うちの会社は30代の子が多いのですが、20代の時はどうなるのかなって思う子もいました。しかし、その子が25歳でうちにきて、33歳になりここ半年かな、急成長。キラキラしています。人が苦手なんですとゲームばかりしていた子が、この間、会ったこともない他社の人たちの懇親会に出て、丁寧なお礼のメールが出せたり、とてもためになったと報告してくれたり。いつの間にか、きちんとした社会人になっていました。

会社にはいろんなことがあります。ブランディングだったり、デザインだったり、設計だったり、ビールバーだったり、ビール作りだったり。。一体何の会社って思うほどです。雑用、デザイン、接客、ものづくり、東北支援、もろもろ管理、、。たくさんのこともあるし、いろんなことが絶えず起きてくる会社です。だからこそ、いつも好きなポジションを選んで欲しいと思っています。

やりたいことを仕事にして欲しいと思うのです。変わっても良いのです。いつも同じなんてつまらないと思うくらいでいいのです。そうするうちに多様性のある子に育っていくのです。穴埋めは私がすればいいのです。一番会社の中で多様性があるのは私ではないかと思うからです。

そして、そんな社員の成長をみて、一番育てられているのは私だと思うのです。会社と仕事と社員によって私は勉強し、成長しているのです。

そして、また今日、嬉しいラインが。とても控えめだった女の子が、もっと勉強して成長しますと書いてきてくれました。きっと彼女は素敵な大人になるんだろうと思います。こんな慌ただしい会社の中で、それぞれの生き方を学んでいくんだとおもったら、会社やってきてよかったと思うのです。

帰りは、RADの「正解」を聞きながら電車に乗って夜道を歩きます。そうなんだよ、決まった正解なんてないんだ、人生には。あるとしたら、懸命に生きた時にこれかとわかるんだろうと思います。ひとりひとり、いつも、よーい、はじめ、なのです。

岡部泉

成人式

2019年1月14日 | izumi | イエローデータデザイン日記

◼︎利他を思う

今日は成人式のようです。表で晴れ着を着た女の子とその親子さんに出会いました。私は、社会派として世界には悲惨なベトナム戦争で苦しんでいる人がいるのに、なんで振袖なんか着てチャラチャラ浮かれていられるんだと思っていました。

そんなことで成人式にも出ず、晴れ着も着ず、写真も撮らず。母が有名な作家に頼んで仕立ててくれた赤い椿の加賀友禅の着物は、今も私の部屋で、誰にも袖を通してもらえず眠っています。

表で会った仲良しの親子を見て、母もこんな生意気な娘で気の毒だったなと思いました。普通に母娘として成人式を祝いたかっただろうにと思いました。20年も育てるって大変なことです。成人式とは子供たちのお祝いではなく育ててくれた親への感謝の気持ちを伝える儀式だったのです。

こんな日に梅原猛さんがなくなった。また一人、日本を見守る哲学者を失いました。これからの日本をどう考えるのか、成人式の日にふさわしい課題です。梅原氏は、欲望人が増えていっては未来はない、どんなに孤立しても正しいと思うことを言い続ける、政治には思想と正義感が必要だ、そんな言葉を絶えず語ってくれていました。私の尊敬する哲学者です。

日本の美学は、利他です。自分のことよりも他を重んじ大切にするという考えです。梅原氏は、この美学を哲学として社会に向かって筋を通した偉人です。今の日本にこの利他という考え方が薄くなってしまっているように思えます。利他という言葉を今年の成人に送りたいと思うくらいです。

梅原猛氏に、心よりご冥福をお祈りします。利他のある日本への祈りも捧げます。

岡部泉

友人2

2019年1月13日 | izumi | イエローデータデザイン日記

◼︎優れた人は寡黙だ

私の友人は優れた人が多いです。中には世界的な賞を取っていたり、雑誌によく連載されていたり。しかし、どの人もとても嘘がなく謙虚です。

どこか静かに自分を見つめているようなところがあります。華やかな世界にいる人も実はとても努力して仕事をしています。今日も、CGアーティストの友人からラインが来ていて、どうやら締め切りで大変だとのこと。彼は、以前TVニュースのCGタイトルの仕事で一緒になった方で、世界的なアーティストです。しかし、いつも静かで目立たないようにしています。業界といえば業界ですが、全くそんな薄っぺらい感じはなく寡黙な人です。

お年玉を1億円配ってしまうようなド派手な業界とは異なります。でもこういう社長さんも本当は違う側面もあるのかもしれません。でもよくわかりません。

私も今日は旅館の建具のデザインで追われているので、お互いさまですねと返信。
こうして一流の人も努力しているんだと思うと何となくまたやる気も出るというものです。やっぱり繰り返し努力しかないなって凡人は思うのです。

岡部泉

友人

2019年1月12日 | izumi | イエローデータデザイン日記

◼︎仕事がつないだ友人

私には子供のころから、または学生のころからずっと続くともだちはいません。転勤族であったことで転々と学校を変わってきたことが大きな要因かもしれません。そして、更にこの歳になっても働いているという人はあまりいないのです。

幸せそうな家族写真を載せた年賀状は、もう孫の写真。へぇ、、なんて思いますが、こうして家族の血は繋がっていくのかと感心してしまいます。私にはそんな人類の役割はできませんでしたが、こうしてみんなの幸せそうな家族写真を見るのは好きです。

いずれも仕事で知り合った人たちばかり。仕事がつないだ友人です。

その中でも結婚もせず一人で頑張っている友人がいます。ともだちと呼ぶより友人と呼ぶ方がしっくりきます。20代のころから一緒にイベントをやったり、パーティをしたり、いつも裏方で一緒に仕事を支えてあってきた友人。若い時からガムシャラに働いていました。今は認知症になってしまったお母さんの介護と仕事の両立をしている頑張り屋さんです。

その友人と電話で話をします。もう長いこと介護を自宅でしています。その大変さは私もわかります。だからこそ時々心配になるのです。でもその友人は、「よくさぁ、もっと自分の人生を大事にしたらとかいう人いるんだよね」、、「でもおっかぁも私の人生なんだよ」って。そうですよね。それはその通り。苦しいって思ってもそれも自分の人生の一部なんです。わかる。

「でも、心が折れそうになったら電話してきてね」と言います。「おっ、ありがとう!」って頑張り屋さんの彼女は元気にそう言います。悲しいことじゃないのになんだかその元気な声が悲しい気持ちにさせます。それを察して「から元気って聞こえる?」と聞き返されました。

友人って、つかれ離れず思いやれる人のことを言うのかなと思いました。大事に思える人です。

「あんたも気をつけなよ。だいたいいつも働きすぎるんだよ。でも働かないと生きた気持ちがしないから仕方ないね。」図星です。
さすがによく知っている。「一生働きつづけるんだよ、きっとあんたはさぁ。」って彼女は続けます。久しぶりに聞く姉御風な話し方。それも懐かしくいいなと思いました。

働き続けよう。お互いに。残すものは何もないけど。

岡部泉

胃が痛い

2019年1月11日 | izumi | イエローデータデザイン日記

◼︎心配症というのは病気か

最近、胃が痛いのです。
何も病気じゃないと思いますが、いろいろなことが心配になります。これは心配症という病気なのか。自分だけの仕事は気楽だったんだと改めて気が付きます。どんな大変で辛い仕事も自分がやることであれば、先も見えているというもの。そして絶対に頑張れるという自信があるのです。だからこれまでどんなに大変でも胃が痛いなんてことはなかったのです。

でも社員がやることってどこまでいっても不安で心配なのです。大丈夫かな、大丈夫かなって。今年はバトンを渡すプロジェクト発進の年なのに、こんなに胃が痛くなるものなのかと思います。のんびりした家庭第一社員もいるけど、もっと休んで欲しいと思うくらい頑張る自己達成型社員もいる。そんな社員が心配なのです。でもきっと彼は仕事をしていて幸せなのかな。あれ、私と同じだ。変なの。

ただ体を壊さないようにと祈るばかりです。みんなの健康を守るのも私の仕事です。
みんなが幸せに暮らせる会社ってどうしたら作れるんだろうって思います。

岡部泉

碧の座工事会議3

2019年1月10日 | izumi | 碧の座物語

◼︎慌ただしく、慌ただしく

時間がいくらあっても足りないと思うこの時期。電気も設備も仕上げも詰めて答えを出さなければならない時期。あたふたあたふた。皆さんも気が気でないでしょう。現場できっと大きな声が飛び交い始める時期でもあります。

そんな現場を後ろ髪引かれつつ、会社の新年会のために東京へ戻ります。また再来週にて。次は連続4日間の工事会議となります。がんばろう。。

岡部泉

碧の座工事会議2

2019年1月9日 | izumi | 碧の座物語

◼︎一休で予約始まる

今回の旅館はこれまでで一番高級な旅館です。高い部屋は22万もします。そんな部屋って誰が予約してくれるんだろうと思っていたら、日本もすごい。一休で予約が始まったら高い部屋から埋まっていくそうです。それも連泊だったりして。

そんな話を聞くと逆に不安になります。大丈夫、、わたし。。ちゃんとできるのかな。お客様を満足させられる旅館になるのかな。。
そんな不安に襲われつつ、現場は動いていきます。現場を歩くのが好きです。コンクリートの壁の向こうに自分がデザインする空間が浮かんでいきます。

しかし、意外な事もあります。えっ何これっ、こんなはずじゃないかったと思う事もあります。しかし、それもまた工事には付き物です。ひとつ崩れていくとドミノ倒しのように変わってきてしまうのです。でもそれでもどこかでバランスをとらなくてはと必死に考えます。

わたしの北海道の旅館には必ず暖炉があります。こんなに暖炉をデザインする人っていないんじゃないかと思うほどです。今回の暖炉はらせん状に上がっていく格子が暖炉カバーとしてデザインされています。このらせん状のデザインが難しくようやくできたと思いました。しかし、消防からの指摘で、火元からの離隔距離が思ったより大きくデザインのバランスが崩れてしまいました。

また新しいデザインを考えることにしました。それもそれでいい感じのものができそうです。何度も行きつ戻りつつ、意外なここだけの空間になっていくのだと思います。

岡部泉

碧の座工事会議2019

2019年1月8日 | izumi | 碧の座物語

◼︎今年もあけまして工事会議

また始まりました。今年こそどうぞよろしくお願いしますと、新年の挨拶で爽やかに現場は始まるはずでした。しかし、何と飛行機に乗り遅れて遅刻。新年早々の失敗です。こうして現場に遅れているのは、初めてのことです。
日曜日遅くまで仕事をし過ぎて、寝る時間が少なくて頭がぼんやりしていました。今回こそは、しっかりと全てを決めきろうと張り切りすぎてこんなことに。

すみません、から新年の工事会議は始まりました。これで厄落としができたということにして、4月までしっかりやり切れるようにしよう。

岡部泉