古民家

2017年4月3日 | izumi | イエローデータデザイン日記

◼︎やはり古くなってもいいものはいい

もう20年ほど前に、まだ暇で工芸かアートか訳のわからない個展をしていて、その作品を見て連絡をいただいた方がいました。あまりにもその個展の作品が渋ったので、お会いするまで私をおじいさんだと思っていたそうです。会うと毎度毎度この話をするので、もうネタになっています。

その方は、東京の多摩地域で古民家の料理屋を三軒、そして台湾にも店を広げられて、庭や古民家、しつらえなどをトータルにやられています。雑誌で見るときには、かなりすましていますが、実はキミマロ大好きなギャグ連発オヤジです。70歳近くなるというのに42歳くらいの身体年齢らしいです。いつでも落ち着いていません。いつもせっかちに動き回っています。

今日は、その大きな古民家のお土産やさんを作りたいとのことで、そのお土産の商品を何にしようという相談です。私が親しく仕事をさせていただいている日本橋のお菓子屋さんをお連れしました。いつも都心にいる方たちなので、この田舎の古民家と川の音、そして桜に相当癒されたようです。この短い滞在時間に心がすっかり癒されたということです。

どんな時代であったも、心を動かされるものは自然であり、自然の素材です。古民家の美しさが、人の考えるデザインを超えてしまうのは、年月が加えた魔法のようなものがあり、それには敵わないのです。経年変化を恐れる商環境ですが、やはり本物は朽ちてもその朽ち方が美しい、そしてその美しさがわかってこそその経年変化は生かされるものです。再度、自分が求めるデザインとは、昔と変わらずこんなことなのだと思いました。

ただ、仕事では、なかなかそうはいかないのが実情です。せめてもや、つまらない薄ぺらな素材は使わないようにしたいと思うのでした。

岡部泉