寒中ジンギスカン

2019年2月28日 | izumi | イエローデータデザイン日記, 碧の座物語

◼︎ジェットヒーターから離れられない

支笏湖の碧の座の分科会です。ロビーの土壁もすっかりできあがって、久住さんとそのしじみの入った土壁を見て回ります。本当に青年のような純粋な心をもった方です。足場はあるものの、この新しい技法でできあがった土壁に名前をつけようと言われます。版築でもなく、なんといったらいいのか。。その名前をつける資格はこれを考えた人にあるんだよと言われます。星を発見した人みたいです。

次お会いするときまで考えておきます。

今日の午後、一旦おかえりになるそうです。ふと帰り際に見かけた久住さんはしじみ壁に丁寧にペーパーをかけていました。こうすると女の人の服が引っかからないかね。本当に左官が大好きな方です。そして仕事が好きです。懸命という言葉がこの方には似合います。

久住さんを見送ったあとは、再び細かな打ち合わせ。そして夜は寒中ジンギスカンです。
えっこれは何かの間違いかと思いたくなります。だれもがこれは本当にやるんですかと聞きます。こんな雪の中で。

雪のとなりで寒中ジンギスカンは実施されました。でもそのお肉は柔らかく美味しかったです。でもジェットヒーターからは離れられません。お決まりように夜半まで、大騒ぎは続きました。工事の緊迫感から少し離れられた時間でした。

岡部泉

富山

2019年2月22日 | izumi | イエローデータデザイン日記, 碧の座物語

◼︎富山は文化にあふれていた

富山を訪ねるのは10何年ぶりです。以前は漆や陶器の仕事をしていたので、北陸は第二のふるさとかとおもうほど行き来していました。

久しぶりの北陸は初めての北陸新幹線で行きます。二時間ほどで富山に到着。今は寒ブリがおいしいのだろうな。いやいや、今日は遊びではなく北海道の碧の座の器を選びにきたのです。しかし、いつもと違う仕事なので、緊張感もなくどことなく気楽です。

陶芸家さんの工房を訪ねていると、偶然、富山でも有名な日本酒蔵の社長にお会いしました。その社長さんの案内についていくと、なんというかスケールの大きな町つくりでした。このあたりは船問屋を中心に古い町家が並ぶ情緒ある地域です。その町に住む陶芸家さんやシエフ、ブルワーさんのために私財を投じて町家を改装しています。美しい町とともにその町が続くための文化や担い手を同時に育てているのです。
このようなことは、さすがに自社の仕事が回ってこそだと思いますが、その志に頭が下がります。

陶芸家さんや木工作家さんにすすめられ、リゾートホテルの中にあるレヴォというレストランに行きます。そこは彼らの作品とその日本酒が楽しめます。それだけなく料理も単なる地域郷土料理ではなくとても洗練されたものでした。丁寧に食材を扱い丁寧に味を確かめている、その丹念な料理にとても好感が持てます。

こういうことをちゃんとしなくてはと、改めて自分の仕事を振り返ります。そのためには余裕も必要なんです。こんなにバタバタしていたら、よくよく考える時間も悩む時間もありません。今の私には無理です。
いつかそんな時も来るでしょう。その時は何もかもにこだわっていい空間を作ってみたいです。

岡部泉

余震

2019年2月21日 | izumi | イエローデータデザイン日記, 碧の座物語

◼︎なんと、胆振地域に地震

富山の器巡りからホテルに戻ると、現場からラインが入っていました。地震がきたけどみんな無事という報告でした。昨日帰り際に、もし今地震がきたらしじみ入りの土壁困るねって話したいたところです。
建物も土壁も無事だったようです。ほっとしました。無事完成を願うと同時にもう余震はいらないと思うのでした。

岡部泉

碧の座工事会議3

2019年2月20日 | izumi | イエローデータデザイン日記, 碧の座物語

◼︎いよいよ手も出せなくなる

ゼネコンさんにお願いできることはもう何もなくなります。あとはひたすらつくるだけなのです。私は家具を選んだり、オブジェを作ったり、器を考えたり、、細かなことを詰めていかなければなりません。

責任というものがなかったら、とっくにここから逃げ出していると思うな。いつか終わると思うことですが、その道は遠く険しい。だいたい、何でも一人でやるというのがおかしい。。。
明日は富山に行きます。今回の料理に合う器を作家さんにお願いしにいきます。

岡部泉

碧の座工事会議2

2019年2月19日 | izumi | イエローデータデザイン日記, 碧の座物語

◼︎さすがもう頭が痛い

待ったなしとはこのこと。やることだらけなのは当然ですが、もう考える時間もなくなりました。これじゃないと思うのですが、悩む時間もリミットです。あと必要なことは諦めです。

良くならないとすごくストレスです。それでももう少し悩みたい、粘りたい、、そう思うともう頭が痛い。

岡部泉

碧の座工事会議1

2019年2月18日 | izumi | イエローデータデザイン日記, 碧の座物語

◼︎しじみ入れ始まる

ロビーの土壁はこの地の古代の地層を表現するために天井から徐々に薄茶、赤茶、黄茶、こげ茶、黒など地層色の土を重ねて塗っていきます。かつでの縄文人の豊かな生活を連想させるようなしじみを大量に入れ込みます。しじみは北海道の味噌醤油屋さんが出汁になったしじみを大量に使います。

一体何個入れ込むんだろうと思います。細い足場に左官やさんが並んで座り一つ一つ入れています。電線に止まったすずめのようです。巨匠の久住さんも手際よく入れ込んでいきます。私もそのとなりでしじみを入れます。こういう黙々とした仕事は心が落ち着きます。

こんもりとしたしじみを一番上の足場から眺めてみます。この足場が取れたら見れない光景です。しじみが土壁の空に浮かぶ雲のようにも見えます。久住さんが、この土壁の工法に名前つけようよと言います。この名前をつける権利はこの土壁を考えた人にあるけんと言います。

そうか、、なんて名前にしよう。土を積んでできた土壁です。なおかつ立体的です。この土壁が完成するまでに考えておこう。
またこんな仕事したいですねと久住さんと話します。やはり面白い仕事がいいです。わくわくする仕事がいいです。

あとはこの土壁とほかのものとのバランスを取るのが私の仕事です。
いよいよ緊張の時が始まります。

岡部泉

碧の座工事会議3

2019年2月7日 | izumi | イエローデータデザイン日記, 碧の座物語

◼︎さすが久住さん

今日は、久住さんが来る日です。今月からロビーの壁の下地を作り始めています。縄文時代から続くこの地の地層を再現するかのような積層の土壁を作るのです。この間サンプルを見せてもらいました。それはそれは圧巻でした。

それがこうしてここに実現していくのです。久住さんが来て現場へ案内します。すぐさま足場を登って確認していきます。その軽快な足取りはまさに左官の名手ならではです。
超プロってこういう人のことを言うんです。なまらプロなのです。

現場事務所に戻って、打ち合わせをします。暖炉カバーを土で塗ってもらいます。スケッチを見てもらい、その形を説明しました。打ち合わせも合点が行ったら本当に早い。こここうしたらいいんじゃない、こんなのもできるよとどんどんと話は膨らんでいきます。

本当のプロと仕事をするって本当に楽しい。さらにさらに良くなっていくことを実感できるのです。私は恵まれています。こうして本当のなまらプロと仕事ができるのですから。

きっと明日からノンストップで塗っていくんだろうな。まわりの左官やさんもいい勉強になります。皆さん興味深々だと思います。

明日から、最大の寒波が来ます。土壁が凍ってしまわないようと思います。どうぞ気をつけて。。

岡部泉

碧の座工事現場2

2019年2月6日 | izumi | イエローデータデザイン日記, 碧の座物語

◼︎風邪が怖い

現場は絶対に休めないと皆さん思っています。風邪は暇な時にひくにはいいけど、今は絶対ダメです。現場が止まってしまったらアウトだという自覚から、風邪に用心用心。何かあったら困ると思い、風邪クスリをすぐ飲めるように持参しています。

しかし、こんなに気をつけていても疲れも相まって何となく体がだるいです。風邪ひきさんがどこかにいたのかもしれません。風邪だったらどうしようと不安になります。

今日の夜の飲み会は遠慮して部屋で休むことにしました。

岡部泉

碧の座現場1

2019年2月4日 | izumi | イエローデータデザイン日記, 碧の座物語

◼︎なまら寒い

支笏湖は寒い。しかしもう頭が疲れすぎて鈍感になっているのか体感が鈍くなって寒いのかどうかもよくわかりません。現場事務所だけは熱気でいっぱいです。こういう時は辛いのにどこか楽しい。これが現場を辞められない理由かもしれません。

工事現場に向かう道もツルツルに凍っていて、危ないです。一緒に歩く設備屋さんが「なまらさむ!」って言ってたのが面白い。生「なまら寒い」を聞きました。ほんと、なまら寒いです。

あと4日間。このなまら寒い支笏湖でがんばります。

岡部泉

2019年2月2日 | izumi | イエローデータデザイン日記, 碧の座物語

◼︎最近の若い作家はセンスがいい

私は空間つくりだけでなく、器も考える役もしています。今日は、碧の座の器を選んだり、オリジナルを作ったりします。
料理とは器によって変わってきます。碧の座の料理長もそうですが、器を決めることで料理がよりみえてくるようです。器は料理のコンセプトをつくります。旅館の空間と同じです。

今回の器は、とても微妙。一言では表現できないのです。素にして贅沢。これが今回の料理のコンセプトです。まさに器から物語るものです。かすれているような、すごく権威のない器たちを選びます。そこで若い作家の方たちの器を使います。それにしてもここ10年でしょうか。若い作家さんのセンスがとてもいい。これ、安土桃山のセンスじゃないって思うことあります。これは私独特の感覚の評価ですが、、

よくぞ、無邪気な感じで美意識を極めているものだと思うのです。それも大層な茶器ではなくです。そこがいいい。この微妙なことがわかる人は少ないかもしれません。しかし今回は、私の好きなセンスで選びます。そういう器選びってとてもたのしい。
しかし予算もあるので、また苦しくなのですが、器ひとつにその作家が求める極みが見えてくるのが面白いのです。

そんなことをしていたら、築地はすっかり夜になってしまいました。そうだ、お腹も空いたしちょこっと寿司でもつまんで帰ろう。日本酒も少し飲みつつ、今日の器たちを頭の中で並べてみました。だんだんとスタイルになってきました。ニマニマとします。
知らない寿司屋に一人で行けるようになるともう大人だよねって思います。

明日は家具のうちあわせに行きます。早く発注を終わらせなければ。。。間に合わない。

岡部泉