日田の豪雨から

2017年7月10日 | izumi | イエローデータデザイン日記, 奥日田温泉 うめひびき

◼︎水郷日田がんばれ

大分日田の豪雨が大変な被害をもたらしました。それから約一週間が経とうとしています。豪雨のあとはじめて日田を訪れます。最近、私が日田に通っているので周りの人たちが気をつけてと心配してくれます。福岡空港から日田の現場に向かう高速道路は土砂が落ちて部分閉鎖されていました。
高速から下道を行きましたが、さすがに渋滞です。あたりを見渡すと田んぼに泥がたくさん押し寄せ、川には流木が溜まっていました。しかし、皮肉なことに川を挟んだ逆側の田んぼはそよそよと稲が揺れています。これほど川の流れは異なるものなのかと思いました。

日田は水郷の地です。水の豊かな地に豪雨が襲いました。被災され避難されている方も日ごと疲れが溜まっていることと思います。また、この暑さの中での泥の撤去も大変なことです。今回はボランテイァに参加できませんが、せめて、この暑さが緩んでくれることを祈ります。

そうして、普段の三倍くらいの時間をかけて現場に到着。現場には被害がなく工事は順調に進んでいるようでした。日田を盛り上げるためにもいい施設にしなければと思いました。

岡部泉

生コン打ち

2017年6月30日 | izumi | イエローデータデザイン日記, 奥日田温泉 うめひびき

◼︎つばめが低く飛ぶ

天気が悪くなるとつばめが低く空を飛ぶと雨が降ると言われます。つばめの餌となる虫たちは、低気圧が近づいて湿度が高くなって羽が重くなって高く飛べなくなるので、それを狙ってつばめも低く飛んでいるらしいです。

大分の現場は3階の生コン打ちの時期です。梅雨時なので雨か晴れかを決めかねる天候が続きます。どうやら生コン打ちは、現場のセンパイのプロの勘で早朝に天気を見極めて指示が出るらしいです。
朝、ホテルから現場に向かう我々の車の前に生コン車が2台よいしょよいしょと走っていました。これうちの現場じゃない、、センパイ決めたんだねと行ってる先につばめが低く飛んでいますが。。でも空は青く晴れています。さすがセンパイ。

ギュイーンギュイーンと現場に音が響きます。しかし午後から急な土砂降りに。でもセーフらしいです。一安心。これで東京に戻ります。今回もお疲れさまでした。

岡部泉

ギャン

2017年6月29日 | izumi | イエローデータデザイン日記, 奥日田温泉 うめひびき

◼︎ギャン五段活用

方言は面白い。語尾にその特徴が出ることが良くあります。私は転勤族だったので方言はほとんどありませんが、子供のころは関西圏で暮らしたので、関東に行った時によくからかわれたものでした。ここ九州はどの県にも強い方言の傾向があるようです。

ギャン。熊本で使われる言葉。方言って気候に関係があるのかわかりませんが、気持ちが溢れて言葉になるんでしょうか。ギャンって一体どういう時にギャンっていうのかを聞きました。どうやら勢い余って発せられる言葉らしいです。「ギャン行って、ギャン曲がって、ギャーーンたい」一体なんだ?東京的にいうと「ガーって行って、ガーって曲がって、ガーなんだ」ということらしいです。

ギャン五段活用というものもあるらしく、アギャン、コギャン、ドギャン、ソギャン、、、あれっ四つしかないじゃないというと、あとはシンプル「ギャーーン」らしいです。なんとなく納得。これも「ギャン」の勢いです。

岡部泉

古代日本

2017年6月28日 | izumi | イエローデータデザイン日記, 奥日田温泉 うめひびき

◼︎東京なんて足が生えたくらいのもの

ここ半年ほど大分の工事のために通っていますが、いつも出る話題があります。古代日本の話です。古代日本の話は私の大好物です。我々の先祖はどこから来たのか、日本人はいつから日本人と言われるのか、まさに古代ロマンです。

ここ大分も古代、遠く南方から舟でやってきた原日本人がたどり着き、古代文化を築いたところです。いつか行ってみたいところに国東半島があります。長い時間の中で漢民族と混じり合って今の日本人が形成されていくのだと思いますが、古代の歴史の深さがある土地は魅力があります。人は移動を重ねていくものなので、太古の独自の血はどこまで受け継がれ人格形成に影響しているのかわかりませんが、土地に染み込んだ匂いの方が影響がありそうです。
古代にほとんど現代に匹敵する、それどころかすでに平和な人間社会は築かれていたということがその魅力なのです。現代がそれほどのものではないと感じられることが面白いのです。

そんな話で盛り上がっていると、きっと太古の時代にも我々はそれぞれに出会っていたのではという楽しい話になります。私は土でつくる縄のデザインをしていたかもしれませんし、誰かは縦穴式の家を建てていたのかもしれませんし、誰かは松明をもって灯りをともしていたかもしれません。その時はきっと土塀を建ててその後ろから照らす間接照明になっていたのかもしれないねと勝手な妄想はつきません。

東京なんて足が生え始めたくらいだよな、と古代の地をこよなく愛するM所長はお決まりの話をします。全くその通り。原日本は南と北から始まっていったのですから。この話を聞くと東京がウーパルーパみたいな絵面が浮かんできます。

岡部泉

意識乖離

2017年6月17日 | izumi | イエローデータデザイン日記, 奥日田温泉 うめひびき

◼︎いつまでも考えてしまう

夜最終の飛行機にのって羽田へ戻ります。まだやりきれなかったなぁと頭の中ではいろんなことがグルグルと回っています。伝えきれなかったこと、決めきれなかったことが反省として浮かんできます。
大概は自分が決めたことが本当に合っているのかと自問自答する繰り返しなのです。こうして飛行機の中で何もすることがなく座っているとなおさら自問自答です。

そんなことを思ってふと、隣の席のTくんをみたら、あれっ、機内Wi-Fiでお笑い番組みて、くくっくくっと声を押し殺して笑ってる。。。何も自問自答することないんだ。。苦しまないんだなぁ。。そう、そうだった、ストレスのない最強の人類だっけ。

この意識乖離に改めて孤独を感じる復路でした。

岡部泉

決め決め

2017年6月16日 | izumi | イエローデータデザイン日記, 奥日田温泉 うめひびき

◼︎現場は止まれない。

うめひびきの現場は解体やさんの仕事も終わって、次はどんどんと壁を建てたり、配線を仕込んだりと決めておかないといけないこと満載です。今回の工事打ち合わせの合言葉は「決め決め」です。とにかく決めるのです。

そうじゃないと「センパイ」が困るのです。「センパイ」とは、直に話をしたことはないのですが、現場にでると筋金入りのすごい人とのことでした。早く早くという気持ちに応えていかないといけません。それは当然のことですので、私も焦りまくりです。
でも何となく「センパイ」の話になると空気が和むのが不思議です。
工事現場にはたくさんの職種の人たちがいますが、それぞれの職種によって個性があります。しかし、どの現場でも割と個性的な人が多いように思います。ギリギリなところに追い込まれるので生の姿が出やすいからでしょうか。

今回の現場も工期がないので苦しいのですが、個性的な人間模様のおかげで割と楽しくやらせてもらっています。苦しくて楽しい。。これがこの現場です。

岡部泉

日田めぐり

2017年6月9日 | izumi | 奥日田温泉 うめひびき

◼︎日田ってどんなところ

今日は日田おおやま物語をつくるためにも、日田を知っておかなくてはならないので、日田杉や日田家具などの会社を回ります。数10年前に一斉に日本が杉の植林を始めて、実は今が杉の収穫どきなのです。しかし、大きくなりすぎた杉はその扱いに困っているというのが森林の状況らしいです。

日田にはたくさんの杉と家具やさんがいます。しかし、杉のブランディングはなかなか難しいようです。杉にも付加価値を与える力と大量に捌ける流通と製材力が必要なようです。
このおおやまの旅館で、日田の工芸を扱うエリアを作ろうかと思っています。少しでも来館される方に日田のいいところを知ってもらえるようにと思っています。

そして仕事を終えて、夜は日田の居酒屋事情を探りますと言いたいところですが、お店が閉まるのが早くてすでに焼き鳥やさんの炭はおとしていて、焼き鳥のない焼き鳥さんで今日の日田めぐりはおしまい。

岡部泉

北と南

2017年4月26日 | izumi | イエローデータデザイン日記, 奥日田温泉 うめひびき

◼︎不思議な交流がある

北海道と九州。北と南ですが、その二つの土地で旅館をつくるのが私の仕事です。面白いのは、両極端の地の交流です。数年前も別府の旅館をつくった時に私が関わっている北海道の旅館に研修をお願いしました。

今、工事をしている大分おおやまの旅館が9月のオープンのために5月で閉館します。そこで、その間におおやまのスタッフが、北海道に研修にいきます。どちらにもよろしくお願いしますと言いますが、勉強になってくれるかな。。全く体質の違う旅館なので心配になります。

一足先に北海道の杢の抄に研修に行ったスタッフの女性が戻られて、どうだったと聞くと楽しそうに向こうでの話をしてくれました。ほっと一安心。
そしたら北の国の社長から電話。とても穏やかないい子ですねと。これでまた一安心。

いつもと違う環境で学ぶことは多いはずです。来月はおおやまの料理長が北海道の支笏湖、水の謌へ行きます。水の謌はとても料理の評価が高く、K料理長は料理一筋の技術と感性を持ち合わせた人です。おおやまの料理長もいい経験を積んでほしいと思います。でも、あんまりハードにしないでねと今度、K料理長に頼んでおかないとなと思います。

岡部泉

日田の漆喰

2017年4月14日 | izumi | イエローデータデザイン日記, 奥日田温泉 うめひびき

◼︎大御所登場にやったぁ!

この案件の新築の外観に瓦を埋め込んだ壁があります。梅をテーマにしているので、この壁は梅干し色にしています。この地域は、梅干しといっても昔ながらの梅干しなので相当しっかりとした赤なのです。そこに山田修二さんの瓦を梅型にして埋め込んだ漆喰の大壁をデザインしました。
まさに新館の肝になる見せ場です。

しかし、これどうやってやるの?って現場では悩みの種です。これ真っ向本気の左官で仕上げてもらいたのが私の本望ですが、なんとも予算もあるし、、悩みの月日が過ぎていきました。もう躯体が立ち上がる時です。

朝、眩しすぎるほどの朝日を受けた現場をみていたら、斜面からM所長が上がってきました。どうですかって話しかけたら、もう眠れないよと。心なしか元気がありません。朝日を背に暗いかんじ。
でも、やるなら本気でいくべきか、、そうですよね。
九州には原田さんという左官の大物がいます。どうでしょう。その方をお呼びしてはと何度も喉まで出掛かっていました。
でも、いい機会と思い無理と分かっていてもちらっとお話しました。

しかし、、しかし、、、午後になって、すごい。その原田さんが日田にいたのです。これもご縁か。原田さん自ら現場にきて相談に乗ってくれることになりました。この建物は日田の豆田の大屋根の白と黒の漆喰の蔵にインスパイアされてデザインしました。この間見に行ったら、養生されていました。原田さんはその改修工事をされているそうです。

ダイナミックな仕事が多い原田氏。あっという間に現場の悩みもご理解いただき、短い期間での作業工程に対する分析も素晴らしく速い。その提案力と建物のイメージのつかみもすごい。想像をはるかに超えた素晴らしい提案をいただきました。瓦を活かしたむくりを大胆に使った鏝絵みたいなものです。
あっという間にこの建物がムクムクと立体的な力を持ち始めました。
この漆喰工事が行われる8月は目が離せません。

やりました。

ついにこんな奇妙なデザインの建物が工芸に変わる時がきました。
ありがとうございます。M所長。大きな決断をしていただきました。感謝、感謝です。でも、次の心配が生まれてもっと眠れなくなるかもしれませんが、あとはスムーズに工事が進められるように早く未決案件を解決してがんばりますね。
まずは、梅干し色の瓦大壁のデータを明日からつくります。

おつかれさま。。。

岡部泉

杉の国

2017年4月13日 | izumi | イエローデータデザイン日記, 奥日田温泉 うめひびき

◼︎地元は知ることで素材を決める

今日は、大分の大山へ。奥日田温泉となずけた旅館の家具や建具などを決めます。大体は、タモやセン、ナラなどが汎用品なので使ってほしいと言われることが多いので、気を使ってそう指定していました。
しかし、さずがここは杉の国。

杉は大量に流通しているので、圧倒的に杉が安いらしいです。杉以外は高くつくようです。それならば、杉にしましょう。
となるとまた家具や建具のデザインも変わってきます。

杉はとても柔らかい優しい素材です。しかし、その柔らかさが傷になったりするので、天板などには不向きです。さてさて次の工事会議までに杉の健康感を活かしつつモダンなデザインを考えていきましょう。

岡部泉