2017年8月23日 | izumi | イエローデータデザイン日記, 大沼オーベルジュ物語
◼︎心の洗濯
エプイの客室にリビンスグパという温泉とリビングルームを合体させた部屋を増築しました。今回はその部屋に泊めてもらいました。木々を見ながら大きな温泉を独り占めして、リビングでワインや好きなドリンクをいただけるのです。大きなスクリーンもあります。お風呂に何度も入ったりくつろいだりを繰り返せる癒しの部屋なのです。こんな部屋が家にあったらとつくづく思います。緑みて温泉入って仕事して映画みて音楽聞いてワイン飲んで、、これ理想的。
今日の朝は昨日の雨があがり青空が見えます。木々の葉の間から明るい日差しが差し込んでいます。床暖房の効いたタイルにヨガマットを敷いて「体の硬い人用のヨガ」をします。硬い体が伸びて気持ちいいです。ああ、、心の洗濯、命の洗濯です。
小沼に向かってせり出した桟橋も出来上がっていました。波の音を聞きながらぼんやりと瞑想するのもいいです。
ついでに木立の間のハンモックに揺られてみました。緑がキラキラしていて美しい、、ああ、、これは、天国かな、、癒される。またさに心と体の洗濯。。
こうしたのんびりとしたオーベルジュは連泊滞在がオススメです。ここが暇な時に一週間くらい居させてもらいたいです。そんなことを言ったら、「ここで仕事してなさいよ。みんなで打ち合わせにきますよ」と社長。いやいやそれじゃあ、こころ休まらないじゃない。。
2017年8月22日 | izumi | イエローデータデザイン日記, 大沼オーベルジュ物語
◼︎一年は長い、、短い?
今日は函館大沼までオーベルジュエプイの一年点検に行きます。久しぶりの出張です。あまり体力のいらない仕事なので参加します。それと昨年、短い工期の中、頑張ってくれた地元のゼネコンさんや電気屋さん、設備屋さんに再びお礼を言いたいと思いました。時々、寄っては点検をしてくれたり補修をしてくれたりととてもこの施設を大事にしてくれているのが嬉しいのです。
エプイはオーベルジュとして立ち上げました。広い敷地に旧館を利用した宿泊施設に新たにレストランを併設しました。レストランのランチには毎日170名くらいのお客様をお迎えします。今日も土砂降りだというのに、観光バスで乗り付けてきていただいています。
大沼のイメージは空高い青空と沼に浮かぶ緑の島です。そんな風景に心癒されに来たのにあいにくの雨。しかし、最も条件の悪い時の点検の方が欠点もわかっていいのです。あまりの大雨に樋から雨が溢れ出したり、勾配がうまくとれていない通路の修正具合を見れたりと、雨の中皆で回りました。
そして、今日はみなさんお泊まりなので、久しぶりのディナーをご一緒します。こうして一年間、苦楽を共した人たちと囲む食事は格別です。今日はアルコールは控えめにしつつ、工事中の話や今後のこの館の展望などを話します。
2016年8月17日 | izumi | イエローデータデザイン日記, 大沼オーベルジュ物語
■SL、蒸気機関車の風景
今日は、夜中に遠藤さん撮影の1975年までの北海道を走った蒸気機関車の風景写真をジオラマラウンジに取り付けます。一枚とりつけるとラウンジの空気が一気に変わりました。
そこにかつて蒸気機関車が懸命に雪の北海道を走った時代が蘇ってきました。その現場にいたY社長が、あの頃、駅の前に馬がつながれていたんだと当時の話をしてくれました。
そうなんだ。。蒸気機関車があった駅の風景は、その土地に住む人たちの心からは消えない風景であったのだ。記憶は、いつまでも人の心に残り、人の心を形成していく。風景は記憶の最も底辺を築くものかもしれません。
遠藤さんは、SLを19歳から撮り続け、やがてSLが去るときまでその勇姿をおい続けてきました。SLに何をみたのだろうか。この写真を見ていると、その答えがわかるような気がします。
雪の白い北海道の風景にSLは似合う。雪をかき分け蒸気を出し、何もない白い荒野を走っていく。黒い煙が白いキャンバスに墨絵のように流れていく。そこの風景には情景があります。その光景の美しさだけでなく、けなげな力強さに自分が励まされるきっかけを見出していたのかもしれません。
その煙が公害であったとしても、この原野にSLが走っていく先に人々が未来を見出した時代があったことを感じるのでした。
2016年8月10日 | izumi | イエローデータデザイン日記, 大沼オーベルジュ物語
■千の風が大空に舞う開店日
爽やかな大沼の千の風の歌が響くような空です。ようやく開店しました。長いことかかりました。企画から始まってお正月を三回むかえるほどでした。条例が変わったりして、最初の基本計画が大丼返しになったり、予定したゼネコンから新しいゼネコンさんに変わったり、波瀾万丈の案件でした。しかし、濃密だったのは、この半年。雪の深い湿地帯での工事には、いつも困難が伴いました。こうして、湿地帯の湿原のヤチダモの林はなくなりましたが、現代的な庭が登場しました。
お昼、ランチから始まります。あまり宣伝もしていないのですが、人が集まり始めました。さてさて、これからは皆さんの力の見せ所です。どうぞよろしくお願いします。
2016年8月9日 | izumi | イエローデータデザイン日記, 大沼オーベルジュ物語
■千の風とイランカラプテ
今日は試泊です。一緒にがんばってくれたゼネコンさんのご家族をお呼びして、感謝の気持ちとサービスの訓練との両方を兼ねての試泊です。沢山の人が集まりました。小さい子や高校生の子たちまで。館内のあちこちをみて回っています。
お父さんはこんな仕事をしているんだよと子どもたちや奥さんに見せてあげられるのは、とてもいいことです。子供たちがお父さんを理解するいい機会です。私の父もゼネコンでしたので、毎年、年末に父の仕事を一緒に見て回ったことが今でも思い出に残っています。そんなこともあり、この習慣を発案して始めたのは水の謌からです。その後これが習慣となりました。でも水漏れなどしませんように。。
そんな中、お近くに5年前に大沼の越して来たという新井満先生ご夫婦が訪ねてきてくださいました。この間の湖水祭りの千の風フェスィバルでお話されていた羊飼いの奥様もご一緒です。思っていた通りの素敵な奥様でした。本当に素敵なご夫妻です。私もその食事に少し入れていただき、千の風に次ぐイランカラプテの歌の素晴らしさをお話しました。
その後、私たちは、最後の照明のチェックをします。タブレットで昼と夜のシーンを簡単に作り上げるシステムを使います。これが最後の私たちの開店までの仕事です。どうぞ明日、皆さんに喜んでいただけますように。
2016年8月8日 | izumi | イエローデータデザイン日記, 大沼オーベルジュ物語
■ハーブテーブルでシャンパン
ようやく庭も形になって、ドレスガーデンという名前のサラダボールに花やハーブを入れたオブジェ?モニュメントも完成しました。その隣にあるハーブテーブルにはまだ小さいけれどいろいろなハーブが植えられています。
オーナーであられる大西代表ご夫妻とそのご友人の皆さんとこのハーブガーデンでシャンパンをいただきます。そよぐ風、天高い空、遠くに駒ヶ岳。そんなシチュエーションで優雅にシャンパンをいただく。
これぞ贅沢。こんなシチュエーションの始まりはフランス、トロワグロのオーベルジュに伺った時からです。青い芝生に白いガーデン家具、その向こうにはガラス張りのステンレスのテーブルが実験台のように配置されたラボにような美しい厨房が見えます。その風景に見とれていたら、さらっと美しいホールの男の子が「マドモアゼル」と声をかけつつ、薄いフルートグラスによく冷えたシャンパンをさりげなく差し出してくれました。これぞ天国。
オーベジュというものはこういうものだと改めておもったのでした。その夢の実現がここにありました。
ひとしきり夕刻の大沼の風を味わったあとにレストランへ。
料理はいつも心配。悲観的に感じるのは何故。ただただ心配なのです。皆さん、満足されているご様子、一安心。そして渡廊下を辿ってジオラマバーへ。ここでまたひと盛り上がりです。この年代には昭和の風景が限りなく心惹かれるようです。そしてSLという鉄の固まりは昭和のがんばりを表すけなげさを感じさせるようです。
私もこのジオラマをつくるにあたり、函館本線、室蘭本線、詳しくなりました。
2016年8月7日 | izumi | イエローデータデザイン日記, 大沼オーベルジュ物語
■ジオラマって時間がかかるんだ
ここは元クロフォードという名前のホテルでした。クロフォードさんとはアメリカの土木技師で、北海道函館の鉄道の開拓に臨んだ方です。そして、JR北海道さんの経営でした。大沼駅近くにあることもあり、ラウンジにジオラマを作っています。しかし、もう一週間がたちますが、黙々と作業をされていますが、一終わるんだろうと思うほど時間がかかるのです。
そろそろラウンジに家具を入れたりしたいのですが、きっと大変なんだろうなぁ。
なかなか片付かないのも仕方ないなと思いつつ、夜に家具をこっそり運び込んだりします。
ようやく明日、ジオラマは完成するそうです。そして明日からオーナー夫妻が来られて、試泊が始まるという本当にギリッな感じです。
2016年8月6日 | izumi | イエローデータデザイン日記, 大沼オーベルジュ物語
■まだまだバタバタ
ごく普通にホテルのオープンとは数週間前にはきちんと準備ができていて、落ち着いて教育に入ると思いがち。。しかし、なかなかそうはいかないのです。建築検査が終わってからが勝負なのです。というか、そこからオープンまでが早すぎるのです。これが企業と言うものです。
とにかく回収は早めにです。もちろん備品の搬入などはほとんど終わりましたが、特殊意匠の取り付け、ジオラマもジオラマ専門のひとが来ています。照明の不足や調整、サインの取り付けなどなど。。そして出来てから気がつくことがあるのです。
ヨロヨロしながら、細かな作業に入ります。相変わらず喉も腫れているので今回はマスクをして取りかかります。
近くの仲良くなったおそば屋さんの辛味大根蕎麦が、喉のガラガラに効きます。。
2016年8月5日 | izumi | イエローデータデザイン日記, 大沼オーベルジュ物語
◾︎明日から再び大沼
少し体調は整ったかな。まだダルさが残りましが、最後の仕上げに大沼に向かいます。
2016年8月2日 | izumi | イエローデータデザイン日記, 大沼オーベルジュ物語
◾︎喉、痛い痛い
今日は少し声がでるようになりましたが、咳が治まりません。周辺の人たちも喉が痛いといっています。どうしてなんでしょう。泊まっていた寮が新築だったからでしょうか。また内装や造園工事で細かな粉塵がでるのでそれが喉にくるのでしょうか。いずれにしてもみんな疲れているのでしょう。
今日から、レストランの暖炉に鉄の枝をつける作業に入ります。いつもの鉄のチームがきて足場を組んで溶接していきます。今回の暖炉のイメージはずばり大きな天をつく樹木、エプイの象徴です。どうなりますやら。。心配で見ていたいのですが、咳が止まらないので一度東京に帰って病院に行くことにしました。まさに満身創痍って感じです。