鄙の座の改装

2018年4月12日 | izumi | あかん湖温泉, イエローデータデザイン日記

◼︎若者よがんばれ

鄙の座の改装で阿寒湖に行きます。まだまだこちらは冬の空気です。工期が無いのに段階的にオープンしているので大変です。改装といってもメンテナンスみたいなものです。15年も立つと水回りが古くなっていくのです。露天風呂を新しくしたり、タイルを変えたり、洗面台を変えたり。。
15年前にアイヌ文化を取り入れた部屋も改装します。

しかし、この部屋だけは前と同じにした方がいいとゼネコンさんから提案をいただきました。変える必要がない、その方がいいんですとのことでした。そうかなぁ、少し変えてもいいんじゃないかと思いますが、、
でもその力強い提案の通り、昔のイメージのままメンテナンスをすることにしました。

夜は、現場を仕切ってくれているN氏と後輩の若者とご飯を食べます。若者に社会勉強させようというN氏の配慮なんだと思います。
どうしてこの仕事をすることになったのかという質問をされました。それは困ったな、別に理由はないのです。来た仕事を順にやっていったらここに来たという単純なことだからです。自分が旅館を作ったりすることなんて想像もしていませんでした。何かやりたいことやなりたいものはなかったのです。

言ってみたら生きるために仕事をしてきただけなのです。あまり勉強はしてきませんでしたが、必死でやってきたように思います。ひとつも専門職がないまま、いつの間にか何でもやる人になっていました。一種目では一番になれませんが、異種目では案外いいところにいけるという感じです。若者の期待するような答えでなくて、申し訳なく思いますが、仕方ありません。

でも、ひとつだけ教えてあげられることは、どんなことでも目の前のことを一生懸命やることが次のステップをつくるということです。がんばれ、若者よ。

と酔っ払って言ってたら、次の日の朝、現場視察の廊下にビシッとスリッパが揃えて置かれていました。やるね。

岡部泉

鄙の座

2018年3月13日 | izumi | あかん湖温泉, イエローデータデザイン日記

◼︎旅館はメンテナンスが大事

私が北海道で初めて携わった旅館、鄙の座。もう15年ほど経ってしまいます。お風呂などの水まわりや空調などの設備関係がどうしても調子わるくなってくるときです。人も人間ドックに行くように建物もメンテナンスが必要です。

しかし毎年新しい案件が浮上するので、お世話が後回しになりがちです。でもそれではいけません。ということで一見地味に思える改修をします。それほど変わらないので、驚きはありませんが、それでも大事なことです。
夜は工事関係者とお酒交えて雑談。これがおもしろい時でもありますが、ついつい本音がでて、この人こんな人だったんだなって思うこともあります。

工事が終われば次から次へと案件が湧いてきます。次は料理茶屋の改修となりました。図面ラッシュでいつまでも腱鞘炎が治りません。

岡部泉

今年最後の北海道

2017年12月7日 | izumi | あかん湖温泉

◼︎鄙の座の改装

今年最後の阿寒湖出張です。鄙の座は、私が13年前にはじめてつくった旅館です。それはそれは苦労の連続だった思い出に残る旅館です。ここから北海道の旅館を毎年作り続けてきました。

旅館は、本当は5年くらいでメンテナンスしたり改装したりします。でも鄙の座は、ほかの旅館を建てるのに忙しく手をかけてこれませんでした。ようやく来年、小規模ですが改装がはじまります。今日はその打ち合わせです。何度も部屋をまわってチェックしてきました。外の露天風呂はそろそろ替え時です。
阿寒の冬は過酷なので、何もかもが傷みがちです。寒い国は不利なのです。

ひとしきり打ち合わせが終わったら、第二の打ち合わせは食事をしながら、、といいつつそのままバーに移っていつの間にか夜中になりました。
雪がチラチラと降る大きなガラス窓のバーの前の庭を少し手をいれないと。。

今年もこれで最後です。何度も通った北海道。また来年です。

岡部泉

雨の北海道

2017年6月25日 | izumi | あかん湖温泉, イエローデータデザイン日記

◼︎梅雨はないはずですが、ここも雨

昨日はとても暑かったのですが、朝の東京は雨でした。そして、北海道も雨。初夏の北海道、スカッとしているかと思いきやどんより。でも遊びじゃないから天気はどうでもいいのですが、なんとなく残念です。最近は北海道も梅雨があるのです。気候がおかしいのは人間のせいなんですが、北海道に梅雨は似合わないと思うのです。
どこまでも空は広く、大地は青くが北海道なのです。

今日は40室ほどの改修客室の引き渡し検査です。古かった客室が生まれ変わるのを何度も見てきました。今回は旅館用語で裏部屋と言われていた客室です。建物も古く、景色も空調も悪く寒い部屋でした。
どうなるんだろうって感じでしたが、できあがると売れそうな部屋に仕上がっています。とある部屋はお風呂だけで10畳ほどあります。三部屋をひとつにしてバリアフリー用の部屋とし、ジャグジー風呂をつけたました。王様のお風呂みたいになりました。こんなお風呂の部屋がうちにあったら、ここで仕事していてもいいなとおもうほど広いし、いい感じです。

お風呂に入りながら、仕事をしたり、音楽を聴いたり、映画を観たり、なんでもできる「のほほんお風呂リビング」があったら、疲労なんて吹き飛ぶことでしょう。そしたら中指だって痛くならないのでしょう。この考えは、私にとっては、贅沢ではなく治療なのではと、その王様のお風呂のデッキチェアで思うのでした。

岡部泉

北海道の春

2017年5月1日 | izumi | あかん湖温泉, イエローデータデザイン日記

◼︎ようやく桜前線

北海道の道南から道央まで桜前線がやってきました。昨年、函館にエプイという名前のオーベルジュをつくりましたが、エプイとはアイヌ語で樹々の花や実のことを指すそうです。そしてその花とは桜に見立てたコブシの花のことでもあります。北の国に新天地を夢見てやってきた日本人が、長い雪に閉ざされた冬から明るい希望に満ちた春をそして、桜を待ちわびたことは容易に想像できます。

ここ道東の阿寒湖は、樹々の芽も固く桜はまだ先のようです。それでも、空気は明らかに二週間前とは違う柔らかな温もりを育んでいます。
北海道に気持ちの良い季節がやってきました。数年前、屈斜路湖でカヌーで川下りをしました。その時の爽やかな風の感触と透明な川の水底にクレソンがたなびいている様を忘れることができません。なんだかその頃が、とても懐かしく豊かで幸せだったことを思います。今は沢山仕事がありますが、ただ一人慌ただしく、いつも締め切りに追い立てられるようです。これが責任というものなのかとつくづく思います。

工事は佳境ですが、ふとこのまま北海道をふらふらと旅していたいと思いました。そのくらいこの空気感は自由な気持ちにさせます。仕事放棄はできませんので、また自分の持ち場に戻ります。

岡部泉

IR

2017年4月22日 | izumi | あかん湖温泉, イエローデータデザイン日記

◼︎釧路市阿寒も立候補

釧路市はIRの候補地に立候補しています。阿寒湖のスキー場の麓でカジノをつくる計画を提案しているそうです。我がオーナーがその旗振り役をされています。

カジノリゾートか。。どうもピンと来ませんが、阿寒が変なことにならないことを祈ります。
そうでもしないと地域は疲弊していくから仕方ないのか、、でも田舎って、何もないっていうのがいいんだけど。

岡部泉

阿寒湖へ

2017年4月21日 | izumi | あかん湖温泉, イエローデータデザイン日記

◼︎まだまだ春は遠い

南の国から北の国へ毎週行ったり来たりです。東京はもう半袖の人もいるくらいの暖かさです。まさかと思ってはいましたが、釧路空港に降り立つとひんやり寒い、そしてみぞれのような雨。

こんなこともあろうかとセーターを持ってきて本当に良かった。工事会議の途中、窓に目をやると雪が降り注いでいます。まだまだ春は遠いのです。でもこの工事の納期は待った無しです。考えてみたらこの改修工事は40部屋ほどあるのに、工期はたった3ヶ月。ただいま解体真っ最中。運営しながらの解体は、不利な条件がたくさんあります。全解体が終わって立ち上げて完成するまで1ヶ月半もない。5月の連休も休まず工事続行らしいです。

すごいです。えらいです。と言っていたら、私も連休返上で工事会議だって、、あれ。

遅くまで打ち合わせをして、もう今日はいいねと言って、所長さんたちを誘ってバーに行きます。いろんな話ができるのもこんな時です。入社式の季節、最近の新入社員ってどうですかと聞くと、いやぁ若い人ってどんどん辞めちゃうんですよと。最近設計とか建築とか人気ないらしい。やっぱりキツイのが嫌われる原因なのかな。
そう思うと、うちの会社だってキツイことないな。何がしたくて何ができるようになるかって思うけど、それよりも家庭やプライベートが優先する時代みたいです。でもクリエイティブな仕事ってどっかでは崖っぷち好きじゃないとだめな気がします。

岡部泉

悲しみの日

2017年4月7日 | izumi | あかん湖温泉, イエローデータデザイン日記

◼︎優しくひたむきな人

急なことでした。毎回北海道で工事をするたびに、木彫の仕事をしていただいたり、作品つくりをお手伝いしたりと12年あまりもご一緒させていただいた木彫家の滝口先生が亡くなりました。

つい昨年の忘年会で一緒に笑ったりしていたのに。。あまりに突然でした。
訃報のお知らせを聞き、先生のアイヌコタンの店に伺います。一階の店舗兼アトリエには、作りかけの女性の木像に形取りの黒い線が引かれています。まだまだ作り続けようとしていたことがわかります。二階の部屋に上がると先生の隣に小さな椅子に腰掛けた奥様が下を向いたままでいらっしゃいます。とても仲の良いご夫婦でした。お声をかけると、お互い抱き合って、奥さまは涙をいっぱい溜めて「いつもいつも感謝してたんです」そう言ってくださいます。それはこちらこそです。鄙の座のウエルカムラウンジのために羽を広げたシマフクロウがいる大きな椅子を作ったもらったのが最初でした。私のスケッチから理想的な木彫を作っていただきました。スケッチをみてうんうんとうなづいて、ひたすらノミを持ち木に向かう先生の姿が思い出されます。網走の長く大きなバーカウンターには、オホーツクをイメージした文様を私がチョークで描き、その後先生が彫刻してくれました。そしてそのカウンターの端に先生と私の名前を彫り込んだ後、どうだといわんばかりのお茶目な顔も思い出に残っています。優しく本当にひたむきな方でした。

先生のお顔を拝見すると、まるでゆっくりと眠っているようです。あの女性像どうしようかなと作品の構想を考えているようです。ご本人もまだ気がつかれていないように思えます。
この日にここに来れたのも、ご縁です。先生にお別れと感謝を申し上げることができました。そして、またあちらの世界に行ったら一緒に仕事しましょうとお伝えしました。

岡部泉

北の工事会議

2017年4月6日 | izumi | あかん湖温泉, イエローデータデザイン日記

◼︎北の国にも春の気配

釧路空港に着いたら、何となく二週間前より春の気配がします。雪も少しだけ残っているだけです。東京はもう桜満開ですが、ここにも春の足音が聞こえて来そうです。

とのんびりしているのも、空港から現場に向かう一時間半ほど。夜中まで資料を作ったりして、結局寝る間もなく、朝5時ごろ起きて飛行機に乗ってやってくるのが出張なのです。こんな暮らし、いつまでできるんだろうと思います。

到着してすぐに打ち合わせが始まります。そして夜の9時ごろまで。すれすれでレストランに入れてもらって、現場の所長と一緒に駆けつけのビール飲んで、、ああ、、あとは温泉入って今日もおつかれさま。

岡部泉

現場説明会

2016年12月22日 | izumi | あかん湖温泉

◼︎優しい旅館目指して

朝から打ち合わせのあと、リニューアル案件の現場説明会がありました。三社のゼネコンさんに説明をします。リニューアルといっても、ほとんどを新規にしてしまうので、それなりの工事量となりました。35部屋ほどを新規にします。

最近は、ご年配の車椅子のお客様も増えました。その方々に合わせて、居心地のよい優しい旅館を目指しての改装です。

毎年リニューアル工事や新築工事を行っているので、慣れてはいるものの見積もり合わせに難航するのが常です。今回はどうなることやら。4月から着工です。

岡部泉