森のくま

2017年11月6日 | izumi | イエローデータデザイン日記

◼︎森の中、くまさんに出会った

こんな歌があったと思います。まさに八幡平のブナの森の中でくまさんに出会いました。ブナの木の根元に何やら黒い動くものが、、20メートルくらい先に。どこかのお父さんが何かしているのかなと思ってよく見ると、黒いくまでした。

どきっ、、

こんな時どうするんだっけ?と考えつつ、その黒い物体から目が放せません。
その大きな黒いものの毛並みは午前の太陽の光を存分にあびてキラキラ光っています。肩のあたりはグッと盛り上がって力つよい量感を放っています。
くまっておおきんだな。もしこっちに向かってきたらひとたまりもありません。

静かに音を立てずにくまから離れて、道路に止めた車まで戻ります。くまが走ってきてもすぐ乗り込めるようにして暖かい日差しの森のくまの観察を続けました。
冬眠に備えてブナの根元に落ちた木の実を食べているのでしょう。木の実に夢中な様子でこちらには気がついていません。

宮澤賢治の「なめとこ山のくま」を思い出します。
小十郎が「熊。おれはてまえを憎くて殺したのでねえんだぞ。おれも商売ならてめえも射うたなけぁならねえ。」といいます。そして最後にはくまが「おお小十郎おまえを殺すつもりはなかった。」という話。

この話がとても好きでした。そんなことも思い出しつつ、くまと出会ったらどうするのかをスマホで調べる私でした。

無事、くまは木の実を食べてまた森の中へ去っていきました。するとその方向から森を歩く人がやってきました。こんなにくまと人間が近いところに共存していることに不安を覚えましたが、実際、これが森なんだと思いました。

岡部泉

風景

2017年11月5日 | izumi | イエローデータデザイン日記

◼︎風景は自然の履歴書

日本、いや世界に風景はどこにでも当たり前のようにあるものですが、どこか自分に合う風景があるものです。それは何故だろうと思うのです。ふるさとが一番という人も多いかと思いますが、どこか惹かれる風景というものがあるはずなのです。相性みたいなものでしょうか。

風景は自然の履歴書、あるいは人類の履歴書のようなものです。地層を見ればどんな歴史をたどってきたかがわかります。それだけで遠い昔の、まだ人間がいなかったころにまで遡って想いを馳せるのです。
しかし、人類があまりにも自然に食い込んでしまっている風景とはあまり気が合わないようです。夜景みてきれーーいとか言ってる女子とは違うのです。飛行機の上から見る羽田あたりのキラキラとイミテーションの宝石のごとく光る箱庭のような風景は、どこか寂しく感じてしまいます。

私がどこかに行きたくなるのは、どうやら自分に合う風景を求めるようです。こんなにヨボヨボしているようでは、大自然の中では生きられないとわかっていますが、そういう誰もいないような大きな風景が好きです。生活をしなさいと言われるとおそらく逃げ帰るのが関の山ですが、それでも通りすがりの旅人としてその地を訪れたいと思うのです。

天気のよい連休の最後の日、思い立って八幡平へと出発しました。さてさて、ここでどんな自然の履歴書に出会うのでしょうか。そして相性は合うのでしょうか。

岡部泉

うめひびきロス

2017年11月2日 | izumi | イエローデータデザイン日記, 奥日田温泉 うめひびき

◼︎なんだか気が抜けちゃった

うめひびきがオープンして、本当に良かったのですが、終わってしまうと寂しいものです。まだ私は、道の駅の工事は残っているというものの、もうあの慌ただしく緊張感のあった現場にもう行かないんだと思うとなんだか寂しいです。

現場で夜遅くまで、食べるものもなくお腹をすかしながら頑張ったこと、その後夜中に日田駅前の居酒屋でみんなで反省会と称した飲み会を何度もやったこと、いつもおかしくて涙が出そうに笑ったこと、、、

寝湯をつくるのに、原寸のモックアップを作ってみんなで寝心地を何度も試したこと、暑〜い夏の日差しの中、大壁に私が作ったデザインの通りに小端瓦をひとつひとつ貼り付けていってくれたこと、その小端瓦は俺の人差指一本あけてという原田さん、その指が太かったこと、しかし、これぞ日田の左官という意地と醍醐味をみせてもらったこと、現場の終盤戦でセンパイが拡声器を使って玄関のタイル貼りの段取りについて演説をしていたこと、、、
苦しい時もたくさんありましたが、楽しく笑える時もそれ以上にありました。泣いたり笑ったり、、振り変えればどれも思い出に残る充実した現場でした。

もうこんな現場は一生ないだろうなという現場の皆さん。先生はいつもこんな面白い現場ばかりでしょと聞かれましたが、確かにあまり意識はしていませんでしたが、変わった案件が多いと思います。しかし、この現場はその中でも特別でした。新築案件であったこともあり、コンセプトを明確に決めて自らがコントロールでき、それを通せた案件だっだと思います。全てが完璧に思い通りであったかといえばそうではありませんが、大概のことはフォローしつつやれたと思います。その代わり自分に課した責任はとても重く苦しい思いもしました。

この案件には、集中した心があったように思います。集中の糸が切れてしまう案件もあります。それは大概いろんな横槍が入って、あれやこれやと配慮しているうちに集中が途切れてしまうのです。その集中が途切れないように、現場を任せてくれたオーナーの皆さん、そして私をサポートし、助けてくれた現場の皆さん、つまり良いチームに恵まれたとしか言いようがありません。

そろそろあの現場事務所もバラされていくんだろうなぁ。そうでなかったら困るんですが。。。。ぼんやりそんなことを考えます。これがうめひびきロスです。

とかなんとかと、今頃になって送迎バスに梅の絵をデザインしながら思うのでした。
このバスは白いまま今走っているんだろうな、、早く作らないと。。まだ仕事は終わっていなかったんだ。

岡部泉

うめひびきオープン3

2017年11月1日 | izumi | イエローデータデザイン日記, 奥日田温泉 うめひびき

◼︎ついにグランドオープン!

こんな快晴がこれまであっただろうかと思うくらい、雲ひとつない青空が広がっています。まさに日本晴れ。青い空を背景に赤壁と白の障子と黒の柱、見事に日本の代表的な色の組み合わせが映えます。赤壁には梅と波と雲が舞っています。暖かな日差しの中で開業式典が行われました。私も初めてのテープカットというものをさせていただきました。

施設の披露も行われ、JR九州の皆さんから合格点をいただくことができました。ラウンジではLP版の「A列車で行こう」が流れ、まさにしゅっぱーつ!なのです。
祝辞の中で一番嬉しかったのは、青柳社長が、うめひびきをJR九州の旅館として、これから全面的にバックアップしますというフレーズでした。どんなにいい館でもお客様あってこそなのです。流行ってくれないと困るのです。これで一安心。

この門出を温かく見守ってくださって、本当にありがとうございますと言いたいです。

岡部泉

うめひびきオープン2

2017年10月29日 | izumi | イエローデータデザイン日記, 奥日田温泉 うめひびき

◼︎検査と試泊

施主検査が行われます。なんといってもギリッギリッの工事なので、なんとなく見ていたようで綺麗になってみるのは初めてです。皆でぞろぞろと見ていくのですが、ついつい一部屋で長居をする傾向にあります。ついでにオペレーションの話にまで及んでしまうからです。でもここが大事なところです。

内装においても多少の修正や手直しは出てくるものです。細かいところに気がつくものなのです。建築については散々気にしてきたので、今となってはどうしようもないので、この段階で私が気になるのは、家具や備品の置き方やらその精度です。もっとできたなぁと思ったり、こうしてもよかったなぁとか、、しきりに思われて心がざわざわします。どんなときも完璧はないんだなと思います。次はもっともっと早く準備をして完璧を目指したいと思うのですが、いつもそうならないのが不思議。それは一つが決まらないとその次のもののバランスが決まらないということなのです。いっぺんに決まる術を身につけないといけないです。

とにもかくにも、こうして形になったことでみなさんに安堵感がひろがります。
そして試泊が始まります。試泊は本来設備チェックなどのために行うのが目的ですが、もう一つの大事な目的はみなさんのご苦労さん会なのです。苦労を分かち合い思い出を語り、お互いをたたえたる会なのです。しかし、大概その余裕はなくこの際、ストレスをぶっちゃけたいことの方が多いのです。でもそうして沢山発散させて次へと進めるのです。

大変な工事ではありましたが、それでも楽しいことは沢山ありました。ああでもないこうでもないと策を練ったり反省会と称した飲み会、、それもこれもみなさんが同じ方向を見て進んだ共有感が充実感をもたらしてくれました。また一緒にやりたいですと言ってくれる若手の設計のT氏、設備を担当してくれたN氏。そうですね、次はもっとうまくやれそうです。そんな機会があればと思います。

およそ10ヶ月あまりの工事でした。あらためてお疲れさまでした。

岡部泉

うめひびきオープン1

2017年10月28日 | izumi | イエローデータデザイン日記, 奥日田温泉 うめひびき

◼︎日田、、いつも雨

うめひびきは、11月1日に向けて最後の仕上げに入っています。家具や備品などの搬入と検査もあるので、台風が近づく中伺います。日田という漢字に似合わず日田に入る時はいつも雨。。今年の夏から秋は本当に雨が多いのです。ひびき渓谷がもやでけぶる様は本当に幻想的ですが、最近は朝のみならず昼も夕方ももやで包まれています。すこしは晴れてくれないのかなと思うほどです。

紅葉もまだまだ先のようですが、我々はまずはオープンを目指していきます。その後の赤く色づくひびき渓谷を包むあさもやの景色が待ち遠しいです。

岡部泉

紳士たち

2017年10月27日 | izumi | イエローデータデザイン日記

◼︎外国仕込み

今日は、私が理事をしている財団の理事会に出席します。この財団の方々は、経済界や実業界で活躍されている60〜70代の紳士たちが多く、どなたも若かりし頃に海外留学や海外で仕事されたことがあります。いわゆる名実ともに豊かな方々です。そういう方々はどことなく優雅でなんといってもレディファーストが板についているのです。コートを掛けてくれたり、ドアをあけてくれたり、車に乗るときも、なんでもファーストなのです。ちゃんとレディファーストをすることが紳士の証なのです。
普段、こんなことをされていない庶民の私は、ついつい「大丈夫です。自分でやります」とか言ってしまってかえって失礼にあたることになるのです。親切に慣れていないのです。

最近、仕事で海外で仕事をする40〜50代の方にもよくお会いしますが、彼らもこんな風です。海外生活を経験すると男性は、女性に対してリスペクトする習慣が身につくものらしい。
ううむ。。海外で紳士として認められるにはこのレディファーストができることが当たり前なんでしょう。

ふむふむ。。日本にいながらにして紳士になるのは難しいのか。。認識と習慣とは大事なものです。

岡部泉

勝った!!!

2017年10月22日 | izumi | イエローデータデザイン日記

◼︎村田、心を折って勝った

こんな試合があるんだろうかと思う。村田選手とエンダム選手の闘い。エンダム選手が自ら負けを認めた試合。エンダムの心を折って勝った試合なのです。5ヶ月前の悔しさからここまで来た。どれだけ恐怖に勝つために努力をしてきたんだろうと思います。自分にも勝ったんだな。

最初のラウンドは笑ってるように見える。なんで、、もう勝ちを確信したからなのか、それとも闘うことが楽しいのか。しかし、ギアはラウンドを重ねる度に上がっていく。。そして眼光だけが光り獲物を狙う獣のようになっていく。
見ている私も力が入って仕方がない。

勝つということは負けた者の分も背負っていく責任があるそうです。そしてプレッシャーが強さをくれるそうです。チャンピオンってすごいな。

こんな風に力強く背負える政治家がいればいいのにと選挙の日に思うのでした。

岡部泉

寒い、、

2017年10月21日 | izumi | イエローデータデザイン日記

◼︎秋が何処かに行ってしまった

九州から戻ってきたら急に寒くなっていました。電車の中ではダウンを着ている人に出会います。もうダウン解禁なんだ。。

ついこの間まで半袖で現場を回っていたというのに、秋は何処に行ってしまったのか、もう冬の気配です。こうなると一年を振り返りたくなります。

今年は何かの節目の年だったような気がします。仕事では面白い仕事をさせてもらいました。これまでの仕事よりも範囲や規模が大きくなり、その分責任を感じて苦しい思いもしましたが、それ以上に勉強になりいい経験を積むことができました。

仕事によって人は成長すると思います。難しい仕事はより人を強くさせるものです。苦労は買ってでもした方がいいとはこんなことを言うのでしょう。苦労も楽しいものです。

そして、仕事漬けの毎日を長年続けたせいで病気にもなりました。健康をこんなに願った年もなかったと思います。一人で遅くまで仕事をする生活スタイルをがらりと変えることになりました。いまは、すこし肩の力を抜いて、食事もきちんとして、生活リズムを規則正しくして仕事に取り組むようにしています。養生訓がバイブルとなったのでした。

来年は、体を鍛えることを目標をしたいと思います。現場の足場の上をもっと闊達に歩けるようにしたいのです。もっと強く元気でいたいと思うのです。全ては安全安心して仕事が長くできるようにしたいのです。

岡部泉

検査

2017年10月20日 | izumi | イエローデータデザイン日記

◼︎ひとまず解放

今年の夏、ひどく疲れが溜まって、おかしいなとおもって人間ドックに行ったらいろいろなことがわかって、これは大変だぁという先生の言葉の元に検査続きとなっていました。呼吸器に白い影が幾つもあったり、、もう終わりかなって覚悟をする事態となり、まさに養生養生、、という生活をすることになりました。

今日は何回も行ってきた最後の検査結果を聞く日でした。どうやら危機的な状態からは脱することができたようで、半年後の経過観察となりました。ほっとした一瞬でした。検査のための通院からも解放されました。健康っていつもあるものではないのです。とても貴重なものなのです。それをあたらめた感じるきっかけとなりました。ただ病院に通っているうちに、最初はこんなに病気で悩んでいる人がいるんだと心が苦しくなっていましたが、だんだんとそれにも慣れてきたのが不思議です。

ともかく養生と食生活改善のおかげもあってか、だいぶ体力も回復してきました。くたびれてる間も仕事を続けることができたのも、周りの皆さんが気遣ってくれたおかげです。友人たちもたびたび、大丈夫かというラインをくれました。これもありがたいことです。一人で頑張っているだけじゃなかったんだな。。ありがとう。

岡部泉