岡部泉

2010年のテーマ1 日本の食文化研究とブランドづくり

  • 日本の食は健康食、もっと世界に広めていこう。
  • 2010年のテーマ2 日本的な建築生態学を学ぶ。

    • テーマは健やかに有機的に情緒的に工芸的に空間を考える

    8月1日 北海道 定山渓のリゾートスパ森の謌ついにオープン! 岡部泉

    懐石って

    2010年9月2日 | izumi | イエローデータデザイン日記 | Comments Off

    ■懐石料理の今

    最近、料理に関する本を読んでいますが、言葉との意味が時代によって変わるものです。一口に懐石といっても本来は茶事の際に出てくる料理であり、少しの食べ物を胃の中に入れて抹茶の刺激を軽減するほどの軽いものだったといいます。まさにわび茶の料理として、量は少なめで、華美でなく、しかし一つ一つ精度の高い料理だったと思います。

    それを今は茶懐石として区別しているようですが、現在、懐石というととても豪華で目を奪われるような料理をいうような気がします。もちろんお茶をいただくのではなくお酒をいただいていることが多いのが懐石です。

    懐石という言葉がブランド化したということなのでしょうか。会席という言葉もあってまた複雑ですが、どうやらルーツは同じようなのです。しかし、禅僧の懐を暖める温石から由来する懐石の方が、コピーとしてはブランド力が強かったのでしょうか。きっと昔、やはり私と同じような職業の人がいて、「こっちの懐石の方がなんかふかーい含みがあって受けるんじゃないですか」なんていったのでしょうか。といいつつもお値段の張る本格的な懐石なんて滅多に食べられるものではないので、とやかく言う資格もないのです。

    大概、人なんてものは昔からあまり変わっていなくて、こりゃ商売になるわって思うことが広がっていったのだなと食文化の本を読むとわかります。もともとの言葉の意味は少しずつ時代のフィルターにかけられて変わっていくのです。

    岡部泉

    日本のお米のこと

    2010年9月1日 | izumi | イエローデータデザイン日記 | Comments Off

    ■大切な私の国、日本

    夜遅くまで、料理に関する本を読んでいるのですが、日本人の米に対する思いはいかばかりだったのかと改めて思います。ここ数十年前までは白いお米を日本国民が主食とできなかったのです。ひたすら、田の神に祈り、白い米を悲願してきたのです。その長い悲願の歴史があるというのに、米が主食となりえないのが今です。一日どのくらいのご飯を食べるのでしょうか。激減しているのは確かです。少し前までは毎日ご飯が食卓に登場していたのに、これだけ外食が増えて、パスタだのパンだのの選択肢が増えたのも影響しています。

    日本人が米を必要としなくなったら、日本の文化は変わっていくでしょう。米がつくった文化は、自然に対峙するときに人が感じる生かされているという謙虚な気持ちなを形成してくれました。どんなにいばろうと怒ろうと、自然には逆らうことができず、ひたすら土を見て働くしかないという悟りに似た心境かもしれません。

    日本人の魂が米を耕すことによって育まれたとすれば、良く思い出すのは、「ご飯一粒でも残したらいけない、お百姓さんに申し訳ない」という親の言葉です。おそらく多くの家庭ではこの台詞がたくさん聞かされてきたことでしょう。お米をつくるのは本当に大変だから、無駄にしないで感謝しなさい、この単純な教育が良いのです。誰かが見えない誰かに感謝して毎日暮らしていく、この連続が正しいのです。その見えないコミュケーションがなくなっていくのが心配なのです。お米は子供の教育に最適な教材であり、日本人の魂を伝えるにはとても身近な食材であるのです。

    岡部泉

    再び日本料理のこころ

    2010年8月31日 | izumi | イエローデータデザイン日記 | Comments Off

    ■集中せい!

    また新しい週が始まり、事務所の空気がばたばたします。本を読んだり、文章を書いたりするには、デザイン事務所の環境はあまりにも悪く、電話も多く、確認も細かく細かく、もう時間が区切られて集中ができません。

    焦るな、、でも仕方ない。

    パッケージの撮影をしながら鰻について考えてたら、急に鰻が食べたくなりました。集中できないくらいならいっそ鰻を食べて騒いでしまおう。ええじゃないか、ええじゅないかという江戸ッ子気分になり、カメラマンさんも一緒に鰻やへ。

    鰻やに行ったら、鰻をせかすのは野暮だぜ、新香をつまみに酒でも飲んで待つのが江戸ッ子の粋だぜ、だから鰻やの新香は旨くなくっちゃ、、そんなくだりを思い出して、お新香を注文してその通りに燗を頼みました。

    ああ単純。で、今日は酔っ払っておしまい。原稿はどうなったんだぁ。江戸ッ子は細かなことは気にしねえんだ〜

    江戸ッ子って楽だな。

    岡部泉

    母の供養

    2010年8月30日 | izumi | イエローデータデザイン日記 | Comments Off

    ■いつまでも忘れないもの

    母がなくなって4年がたちます。この暑い季節になると葬儀のことや母の最期の事などを鮮明に思い出します。なくなって数年たとうとも、母と過ごしたたくさんの出来事の記憶は生きています。逆にもっと身近に感じるようになりました。母の葬儀をしていただいたお寺で、法要のお経を聞きながら母の存在はただの記憶ではなくもっと強い信念に近いものに変わっているのだと感じました。自分が生きていく上で母が私に教えてくれたものが、強い力にかわってきています。暮らしの中での細かな気遣い、温かな愛情のこもった食事、やさしいたくさんの笑顔、どれもあたりまえのようなことばかり。でもそのあたりまえの連続が、自分が愛されているんだという確信となり、存在の根拠を与えてくれているのです。なくなった今でもそのあたりまえの愛情は続いていると感じるのです。普通の人が普通の私にしてくれたこと。そのあたりまえをしてくれたことを心から感謝するのです。

    岡部泉

    再び日本料理のこころ

    2010年8月29日 | izumi | イエローデータデザイン日記 | Comments Off

    ■米と日本人

    米を主食にしてきた日本人。しかし、よくと歴史をひもとくと庶民はなかなかお米が食べられなかったのです。雑穀およびおいもとかが主食なのです。戦後からなんです。お米をみんな食べられるようになったのは。なのに今、お米は主食ではなくなっているようです。パンやらパスタやらいろんな主食になるものがあります。日本人がお米を食べなくなったからといってすぐさま、日本人でなくなるわけではありません。お米に含まれる栄養素が日本人の魂をつくっていたというわけではないでしょう。しかし、お米を懇願し、お米を大切にし、お米を作り続けてきた風習がなくなると日本人ではなくなるのです。またお米にまつわる作法やおかずが変わると味覚や栄養素的な面からも変化があるのでしょう。病気の種類も変わってくるのだと思います。

    米を主食にして良いこと。ご飯と味噌汁を前にすると「いただきます」なんて言いながら手を合わせたりして、日本人的な仕草をする、そこが小さな日本人の自覚を促す。この民族意識の積み重ねが大事なのではないでしょうか。

    岡部泉

    あばしりのとうもろこし

    2010年8月26日 | izumi | 「あばしり 北天の丘」物語 | Comments Off

    ■うまい!朝もぎとうもろこし。

    今日は阿寒湖へ行く予定になってます。その前に、昨夜の約束通りあたりの農園を見て回ります。あばしりは気候も良く北海道の中でも温かい方なのです。海と丘の恵みが豊富なところです。

    支配人とまずは、フロックスの丘にいきました。この丘は皆さんのボランティアでできたお花畑の丘です。フロックスとは前はお盆の花だったそうですが、とてもかわいらしいので、こうしてお花畑にしたそうです。観光名所にしてたくさんの人に見てもらいたいそうです。この丘からは網走湖が長く横たわる様がみえます。見晴らしがよくこんなところでテント張ってのんびり空眺めたり昼寝したいと思いました。でもこんな広いお花畑がボランティアでできているなんで、、いいな、、やはり人が違うな。

    フロックスの丘をあとに、協力をしてくれている農園に寄ります。もうサクランボも終わり、今度はプラムのようです。そこらに生えているブルーベリーをいただきます。ああおいしい。

    いざとうもろこし畑に、ここにはひまわりでできた巨大があります。その風景は映画です。まさに、背の伸びた大きなひまわりの中をなめるようにカメラが廻る、、そんな感じの映画ありそうです。

    そのとなりにあるトウモロコシ畑で、いい頃合いのものを見つけてもいでいきます。合計30本を確保しました。帰りの車でたべたその甘さと太陽に香りはもう抜群でした。

    事務所で待つみんなにも送ることにしました。

    岡部泉

    夕方あばしりへ

    2010年8月25日 | izumi | 「あばしり 北天の丘」物語 | Comments Off

    ■打ち合わせも終わり

    夕方の飛行機であばしりへ飛びます。北天の丘もエステ棟を完成させて以来です。3ヶ月ぶりくらいでしょうか。北天の丘もとても評判の良いホテルです。今年は成績が良くて、ホテルの皆さん全員、交代でハワイにご褒美旅行に行きました。私は連れて行ってもらえませんでした、、、

    この間改装した部屋も喜んでもらえて良かったです。廊下も見違えるほどいい感じです。あとはすこしずつ他の階も進めていかなくてはなりません。

    久しぶりに支配人さんと食事をしました。いやはや良くがんばってます。もうこのホテルはこの方のホテルです。でもそれは凄いことで、大きな家族みたいになっているのです。ローカルの良さってこういうことだなってあらためて感心するのでした。当初、観光農園という企画もあったのですが、そのときは忙しすぎて手をつけずに一年が過ぎ、その後に支配人のちいさな家庭菜園から始まりました。それが今やビュッフェのサラダを賄うほどになったのです。たくさんの近所の野菜博士みたいな方々からの指導もあったと伺いました。しかし、マイ耕運機を買うほどの熱意のある支配人さんの努力が一番でしょう。すごい、すごい。

    明日の朝は、生で食べられるとうもろこしをもぎにいきます。めったに楽しみのない仕事ツアーに一筋の光が、、やったね。

    岡部泉

    コテージの工事打ち合わせ

    2010年8月24日 | izumi | 「リゾートスパ森の謌」物語 | Comments Off

    ■久しぶりなのでゆるりと。

    夏休み明けなので、まだまだ勢いがつきません。朝は少し雑談などしながら、ゆるりと始まります。見積もりのこととか次のコテージのイメージとか話をして、だいたい方向は見えました。また明日の朝に打ち合わせは持ち越しです。

    今日は、料理長が初めて出す懐石膳をいただきます。どんな森の料理になったか楽しみです。まだまだ器も足りなくて大変でしょうが、なんとかしのいでください。

    でも、お料理はとても楽しいものでした。森の中で食べる森の懐石。北海道は今はとうもろこしがおいしい季節。取れたてのとうもろこしのスープに焙ったうにが入っています。あ、、贅沢。次から次へ眼にも楽しいお料理をいただきます。最後のご飯は黒千石大豆のおかゆ。料理長のまじめなまじめな思いのこもったお料理でした。

    岡部泉

    森の謌はよく眠れる

    2010年8月23日 | izumi | 「リゾートスパ森の謌」物語 | Comments Off

    ■緑に囲まれてるってこと

    ばたばたと森の謌へ出かけます。今月オープンしたばかりなのでまだまだ不備がたくさんあるのです。しかし、皆さん本当にがんばってくれていてなかなか評判も良いようです。ランチビュッフェも大勢の人がきてくれて盛況です。

    良かった良かった。

    夜はビュッフェでいただきます。今回の仕事はコテージの改装工事の打ち合わせです。夏休みもはさんでの久しぶりの打ち合わせです。そんなこともあり、今夜は清水建設の方々と総料理長と一緒に会食です。そのあとはバーで。いろいろと積もる話もあって。

    それにしても、森の謌はよく眠れるのです。なんだか自分の部屋みたいな気分になるのです。広すぎないのがいいのか、木枠の窓から見える緑がこころを落ち着かせてくれるのか、いつもは寝付かれないになぜか良く眠れる森の謌でした。

    岡部泉

    日本の料理のこころ

    2010年8月22日 | izumi | C.I.Aレポート, イエローデータデザイン日記 | Comments Off

    ■夏休みとはいえない

    会社は長い夏休みでした。社員がいない間にすることと言えば、本を読んで勉強、、と言いたいところですが、休み宣言をしているのに容赦なく電話がかかってきて。。

    それでも事務所は静かなものです。このチャンスに夏の間の宿題になっている「日本料理のこころ」を仕上げないといけません。今度アメリカで行う日本料理のイベントでお配りする冊子です。本当にこんな私が書くなんて僭越しごくです。別に歴史学者でもないし、食文化研究家でもないのにね。でもなんでも薄っぺらでもかじっているところがいいところでしょうか。なんだか今の仕事みたいです。インテリアもグラフィックもパッケージも絵も書も陶芸も商品企画もコンセプトワークも。

    「力石先生にこんな私が書くなんて申し訳ないです」とお話したら「感性でいいじゃないですか」と頼もしい励ましのお言葉をいだだきました。なんだかほっとしました。これで始める勇気が出てきました。

    しかし、私が作れた時間は1週間。すくないな。。なんとかしなくては。

    日本文化が大好きなので、久しぶりの勉強は楽しいものです。若いころ買った本などを取り出して、「あはれ」だの「わび」だの「粋」だの考えていると昔、古本やさんに通ったことを思い出しました。誰も知らないような事を探すのがおもしろかったのです。妙なな数寄者の発行している同人誌をそろえたり、古陶磁器の本を買ったり、いつもお財布と相談しながらでした。

    しかし、いつからかただの忙しいだけの人になってしまいました。毎日毎日、毎年毎年、ずっと本を読んだり、博物館に行ったり、いろいろな講座に出たりする間もなく仕事をしてきました。いかんです。本当にいかんです。

    なんとか生活そのものを見直さないと、仕事も考えないと、、そんなことも思いつつ、せっせと原稿を書いたり、調べ物をしたり、構成をしたりで、あっという間にタイムリミット。目標まではいきませんでした。どうしよう。

    明日から、また北海道の工事打ち合わせの旅です。定山渓の森の謌、あばしりの北天の丘、阿寒湖の鄙の座、鶴雅。いずれも私が手がけた旅館です。また、仕事モードになってがんばらないとです。こうして私の夏休みは終わりとなりました。

    岡部泉